9年歯列矯正に通ったのに噛み合わせが治らなかった話

2012年9月、私は本xx(地名が入ります)にある歯列矯正専門医のところへ行ったのであった。
そこから6年器具をつけ続け、3年経過観察という名の下、1年は変な装置をつけ、残り2年は向こうから言われた通りの回数、経過観察の為受信した結果、矯正前はちゃんと噛めていた奥歯が、矯正を経た今、奥歯の噛み合わせが全く合わず、右の奥歯で何も噛めない状態となり、

「再矯正が必要です、ここでやるならお安くしますよ」

と言われたのであった。

これは私が病院選びに失敗したという話であり、また多くの人に私と同じ間違いをしてほしくないという思いから書いている。
「なぜ、きちんと吟味しないといけないのか?」それは日本の法律に関係がある。
私たちは高いお金を払って歯列矯正を行う時、それは歯の噛み合わせを直してもらえると思ってそこにお金を支払う。

だが日本の法律の解釈では、あの料金は、「歯に矯正装置をつけて、歯を動かす」事に支払われるのであって、「健康な歯並び」という結果に対してではなく、過程に支払われるのである。
だから院長が「今の歯は噛み合ってません、でもうちで再矯正するならお安くしますよ」と言うのである。
当然ながら、報酬は結果に対して支払われるものと思っている患者の側はびっくりである。
今まで真面目に毎月矯正歯科に通い、当初3年と言われてたのを6年も通う羽目になり、矯正ブラケット以外のゴムやら何やらの変な器具も食事時以外は真面目にずっとつけ続けた、いわゆる歯列矯正患者の優等生みたいに瑕疵のない私は、120万円と9年という年月をドブに捨てただけでなく、さらに追加のお金と時間を請求されたのである。しかも、1回目で全てをダメにしたこの院長が、2回目もダメにしないという保証は当然ない。


歯列矯正を始める時は必ず複数の病院をみてから決める。


そこにいくまでの経緯は、東京医科歯科大学に話を聞きに行ったところ、いち会社員が平日に有給を取って大学病院に通うのは難しいから、個人院のところにしなさい、という事で紹介してもらった所であった。
その時は、「四谷と本xxとあるけど、本xxがお勧め、君の住居(江東区)からも近いし、僕の同級生がいるんだ」などと言われた。当時の私は、世間知らずとお人好し(当者比)を足して2乗したような性格であった為、まさかその同級生というのが雇われ医の方で、かつ営業の数字的な意味で患者を取ってこないとならなかった事にも気づいていなかったのだ。その上、本xxがどこにあるのか分かっていなかった。
今の私であれば、確実に2つの病院の紹介状をもらって、近い方の四谷に決めていただろう。

それだけでも、この病院が患者に真摯に向き合ってくれる医院であれば問題はなかったのかもしれない。

第一印象は、古いビルの中にある医院で、年配の院長と優しそうな彼の配偶者が夫婦で経営していて、そこに若い男性医が2名いる普通の医院であった。(ちなみに老院長はその数ヶ月後にお亡くなりになり、若き二世が院長になり、堅実そうな病院は、高そうな高層ビルに移転する。つまり、私が選んだ医院とは全く別物になるのである)
さて、矯正歯科を選ぶ上で、一般的に重要だと言われているのが、以下の事である。
1.  矯正を専門としている医院を選ぶ
2.  矯正歯科学会の認定医以上がいる
3.  レントゲンなどの撮影設備が備わっている

私の経験から言って、認定医である事は何の保証にもならない。医療系は大体、毎年決まった数の上納金を払っているから認定してもらっているだけの場合が多いのだから、「この人は小学校出てますよ」程度のものと思った方が良い。つまり、認定医でない人は小学校も出ていない可能性があるので論外だが、認定医も小学校を出てる程度の証明にしかならないのである。ここまでの基礎的な事にプラスして、自分の歯ときちんと向き合ってくれる人なのか、新しい症例を毎度きちんと勉強してアップデートしてくれている人なのかが一番大事である。
しかしながら、これ以外の、きちんと説明をしてくれる、トラブルに対応してくれるなどが一番大事な部分ではあるが、この部分は通ってみないと判断がつきにくい所でもある上、当初の説明と、実際に通って施術を受けた上で分かってくる事だってあるだろう。そして実際に施術を行なってみて、歯の動きやすさ等は千差万別なのだから、はじめのプランと多少ズレる事も仕方のない事だとも、私は思っている。
だからきちんと質問をリストして、真剣に答えてくれるか(初めだけ真面目もあるけど)だけでなく、もし自分の人を見る目に不安があるのであれば、信頼出来る人にもついてきてもらうのが一番である。なんせ100万単位、数年単位でお世話になる医院である。本当に自分の歯と、自分の健康と向き合ってくれる人なのか、ただ器具をつけてお金が取れれば結構です、という人なのか出来るだけ確認をした方が良い。


しかしプランとズレる事が仕方がないと思っている私でも、「治療がおよそ3年90万円+経過観察3年」と言われたのが「治療に6年120万」で、しかも治らないのは論外である。
今となって別な大学病院に治療計画の立て方について聞いてみたところ、計画の出し方の違いに愕然とした。

本当の計画(別な大学病院)は、レントゲンを撮って、骨の状態も確認しながら、どの歯がどのくらい動かせるか、結果、どんな歯並びになりそうかというシミュレーションを出し、もし治療の上で問題になりそうなところがあれば、それはどこか、どう動きそうかをきちんと事前説明してくれるらしい。

私が受けた本xxの医院が立てたのは計画ではない。ただレントゲンを撮って、歯列矯正でよく抜く歯を抜くと決め、なんとなく期間を決め、「理想通りの歯並びにならない事を承知する」という書類にサインをさせられるという、雰囲気出しただけで3万円取られただけである。・・・というのが良くわかるのが、下のリストである。

この「理想通りの歯並び」も、当時のお人好しだった私は「むちゃくちゃな事を言う患者さんがいた時のためだろうな」と思っていたが、今となっては「噛み合わせが合わなくてもこれにサインしただろう」と言う為の布石である事はわかる。
これから色々と鉄槌を下す予定なので、院長がこれを言ったら絶対にここで報告する。


ここでは私が当初言われていた事と実際に違った事のリストである。
・ 治療でブラケットをつける期間は大体3年くらいである → 実際には2012年から2018年2月までかかった。
・ 治療費は大体80-90万円くらい → 実際は120万円くらい注ぎ込んでいる。
・ 顎関節部の一部が削れてるから、CTを撮った方が良い。撮る時はうちじゃだめだからよそでやってもらうけども、指示は出すから → 指示は未だに来ない
・ 説明なかった → 下の歯は隙間がないから歯の間をヤスリで削ります
・ 説明なかった → 下の歯顔の中心からずれます
・ 治療の途中で突然、「Tama-chanさんは顎の大きさと比較して歯が大きいです」と脈絡もなく言われた事もある。


これ以外にも治療後に噛み合わせがおかしいという話を2020年9月にした時に「右の歯で高さを出すのかと思ってた〜」と言った次の2021年4月で「左の歯の高さが問題。僕はこれをずっと言ってきました」と。うそつけや、お前が左の歯に言及したのこれが初めてや。

こういう事もあるので、きちんと全ての会話を録音する事も同時にお勧めする。
ただし、裁判で無断録音が証拠として効果があるのは、校内における軽犯罪(いじめ)、職場におけるハラスメント(パワハラやセクハラ)、その他の犯罪行為である為、できるだけ一の段階で録音機とノートを持って、「ちゃんと覚えられるか不安なので、今日の事きちんと記録させてください。これからも毎回記録します」と伝え、2回目以降はノートの記録しか見せない事を推奨する。


さて、歯列矯正しかの選び方の話なのでここまでで止めておきたいが、これだけは言いたい。
お前らクソ矯正歯科はドリルのマーケティングの話をきちんと理解しろ。

患者は、スーパークール()な矯正器具をつけたいからお前らのところに来てるんじゃない。健康な歯を得たいから来とるんじゃボケ!


ドリルのマーケティング(消費者はドリルを買う時、ドリルが欲しいのではなく、ドリルで開けられる穴が欲しいのである)

次回は、ここでされた事の羅列です〜

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