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自分のスキルは無用とパーティー追放されたけど、隠してるお祓いスキルの魔力は無制限です。身軽になったので自由気ままに生きたいと思います。#7

主人公:エレナ(女子)お祓いスキルは無限大、普段能力を隠している。
           結果パーティーを追い出され自由の身。
           ギルドからの依頼での悪魔祓いは完了した。
           聖女として鎮魂の儀式を行うことになる。
ドラゴン:メイ 能力はエレナと連動しているようだ。
騎士見習い エレナの機嫌を伺っているが、そこそこ強い。

ドラゴンと騎士見習いの稽古#7

 街まで帰るのに大体2日程途中の村を経由して進む道中での出来事だ。

 道の善し悪しや馬の調子や食事をさせる必要があるので10時間毎に休むようにしている。

 生活魔法が進んでいるので馬に身体強化場を取り付けてあるとは言え大事なお馬さん。

 1回目の休憩の時に戦闘時に衝撃を和らげる対魔札を馬車に取り付けたところ、振動は殆どなく快適になってお尻に優しい作りになった。

 そして、閃きマンの騎士見習いがわたしに駆け寄ってきた。

「エレナ様、お願いがあります、稽古を付けて貰えないでしょうか」

 強くなりたいんだね、やってもいいけど吹き飛ばしちゃうけど良いのかしら、何が狙いなのか聞いてみましょう。

「騎士様、稽古の付き合いは良いのですが対魔法戦を想定なさってますか」

 騎士見習いは目をキラキラさせながら近寄ってきた。

「エレナ様のおっしゃるとおりです」

 対魔法戦は必要だよねなかなか機会ないしな、騎士団と魔法師団は仲悪いって聞くしなかなか機会がないのかもなよしわかったやろう。

「騎士様かしこまりました稽古しましょう」

 騎士見習いは喜んでいくつか彼の特技を教えてくれた。

「勇者スキルの劣化版を自分持ってまして試してみたいです」

 シーザースラッシュというらしい、剣から光の刃を放つ技だそうだ。

 私たちは村から1時間ほど離れた妖の森のそばで稽古を行うことにした。

 騎士見習いからは白兵戦と魔法を織り交ぜた攻撃をお願いされたので承諾した。

 騎士見習いは初めから決めるつもりで技を放つ。

「シーザース、どわ〜、あぶね」

 私のセイクリットアローが彼に襲いかかった。
 騎士見習いはびっくりした顔してこちらを見た。

「エレナ様いつ放ったんですか」

 あ、そうか普通は恥ずかしいお言葉を並べて魔法式を構築して放つのだが、しょうがない少し厳しいが戦場の摂理を伝えよう。

 「騎士様、今のは無暗唱魔法です、実戦では技の名前を叫ぶおバカはおりません」

 騎士見習いは唖然としていた。
 
 能力は高いのだろう複数放ったうち騎士見習いを狙った1本をちゃんと叩き落としていた。

「確かにそうですね、勉強になりました」

 お、意外と素直だ、アタッカーの要素があるからゴーレム作って相手をさせよう。

「騎士様、一つ提案です、ゴーレムに魔法付与して1対複数戦をしませんか」

 騎士見習いはパッと明るい顔になった。

「エレナ様の有り余る魔力でわたしは稽古を付けてもらえるのですね」

 言っていることは間違いではないが、その分だけ誰かに聞かれたらただの変態でしかない。
 
「騎士様、魔力操作をしますので1歩下がったところでお相手いたします」
 
 騎士はかしこまりましたとお礼を言って構えた、私はそのありあまる魔力でゴーレムを5体作った、2体は騎士は3体は魔法師の編成だ。

 騎士見習いは楽しそうに稽古を続けている。

 せっかくだからメイもレベルアップさせてみようかな、こちらはゴーレムを体作って全てを魔法師にする。

「メイおいで、これからレベルアップをするためにゴーレムをつくります、戦えますか」

 私はメイを呼び付けて聞いてみたところ、できると言うようなリアクションを見せた。

 「キューピー」

 なるほどやる気と魔力も十分にあるようだ。

「では早速始めますよ」

 私は手をかざしゴーレムを作り上げたゴーレムたちはメイに向かい魔法を放つ、素早く避けるメイからのセイクリットアローでゴーレム全滅。

 騎士見習いはメイの攻撃が激しすぎて空いた口が塞がらないようだもうそろそろ慣れてもらわないと困る。

「エレナ様、メイ強すぎですよ、わたしの出番がなくなります」

 これがなければと思うのだが、こやつもゴーレム倒してきたのか、人間としては十分強いのだがそれが理解できていないのが残念でならない。

 「騎士様は十分お強いですよ、メイはドラゴンですからこのくらいできて当たり前です」

 ホッとした表情になり、メイと戦闘訓練がしたいと言い出した。

 ここまできたらやらせてみるか、ステータスオープンで、メイの攻撃力を打撲程度に調整する。

 「騎士様、1発でもヒットしたらそれで終わりでいいですね」

 騎士見習いは問題ないと言ってきたので、戦闘を開始した。

 先制攻撃は騎士見習い斬撃乱舞と幻影剣でメイを襲う、メイはアンチフォースフィールドと対魔法障壁を展開、これは戦力に差がありすぎる。

 メイ、物理的連弾(フルボッコ)威嚇するために多く魔法陣を展開させてその一つから発射する。
 打撲に設定しておいて本当によかったよ。

 騎士見習いもろに食らって立ち上がる、見てられないなアンチフォースフィールドとヒールをかけてと、号令をかける。

「そこまで」

 この号令で大人しくなってくれるだろう。

「エレナ様、負けてしまいました」

 はー、さて何を言ってあげれば良いのやら、まぁいつも通りのスマイルと励ましの言葉でも伝えますか。

「騎士様、ドラゴン相手に勇敢に立ち向かっただけでも称賛に値します、素晴らしいです」

 騎士見習いはまた明るい顔になった、ヒールも効いているので肌艶も良い、無理に頑張なければ良いやつなのだが、まぁ、イケメンエネルギーを充填するとしましょう。

 私たちは中継の村に戻り宿で休み、翌朝早く街に向かった。

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