見出し画像

3-6.切り返し

〜切り返すということ〜

『○○と言われたらどう切り返して、どう反論処理をして、納得を得れば良いのか』

電話営業においても対面営業においても話題にあがるテーマです。

オブジェクションハンドリング集については、どちらの企業でも用意されていると思いますから、純粋に頂いたご質問にはお答えできますし、説明不足や錯誤があれば解消する事が出来ると思います。

電話道においては、理屈ではなく感性の部分を解剖して、真意・真実に触れるためにどのような思考が必要なのかについて取り扱ってまいります。

〜切り返しの着眼点〜

営業活動において、相手の方はこちらの提案や説明をなかなかすんなり受け入れてはくれません。

1日にどれだけ断られ続ければいいのかと頭を抱える日もあるでしょう。

社会の役に立つはずの素晴らしい商品・サービスであるはずなのにです。

また、アウト(断りフレーズ)に対して真っ向から正当な反論をしても聞き入れてもらえない事も多々あります。

真意・真実はどこにあるのでしょう。

まず着眼点として、2つのポイントを意識します。

・既に嫌われている可能性もあるということを理解する
・アウトの理由・根拠に興味を持つ

こちらの2つです。

既に嫌われている可能性、
心得の章で触れましたが、北斗の拳の『お前はすでにしんでいる』の状態で、会話の土台がない中でトークを進めていたのではないかという点を考えます。

ここについては、序盤の導入が鍵ですから、どこに原因があったのか、相手の方のリアクションをよく分析して、表現や展開を見直していきます。

もうひとつ、アウトの理由・根拠への興味です。
相手の方からは、断片的なフレーズでしか表示をして頂けないケースが多いものです。

一体その言葉の奥にはどんな背景や真意が潜んでいるのか、こちらから興味を持ち、必要な問いかけをして分解していくと、その先の進展可能性が切り拓けていきます。

それでは、アウトフレーズにおける
3つの『ない』について記してまいります。

〜3つの『ない』〜

◎興味がない

ポイント:何に対して興味が無いのか、相手の方がどのような情報をどれだけ持っていてその判断に行き着いているのかという部分に、こちらが興味を持ちます。

聞いたことがあるのか、それとも何かのイメージ?それとも営業や突然の電話に
興味がないだけなのか?
Ex:
・もしかして、弊社の詳しいお話を私達の担当からお伝えしたことがありましたか?
・同じジャンルの内容に関してきちんとご覧になった事がおありでしょうか?
・○○が仮に実現するとしたら、それ自体は喜んでいただけそうでしょうか?(自社サービスがもたらすベネフィットを用いて)
・こういう提案を仮に重ね合わせた時に、どんな半年後一年後の姿が描けるものなのか、
ご覧戴くとびっくりして頂けると思います。

◎時間がない

時間を作りたいがスケジュールの問題で設定出来ないのか、あるいは今回の話をするための時間を持ちたくないのか(感じている価値が商談設定するまでのラインに達していないのか)内容を固め直したほうが良いのか。
仮にスケジュール的要因と素直に受けてみて、反応を汲み取り展開を作ります。

Ex:
・お忙しいですよね。これもしかして、このお時間帯より午前中の方が比較的お邪魔になりにくいでしょうか?
・今週や来週だと、もう塞がってしまっていますよね。その次の週でしたらいらっしゃるご予定でしょうか?
・◯月◯日の午前のお時間帯、社内にいらっしゃいますか?(ピンポイント)

この時に、日時の内容と関係のない返答が返ってくる事があります。
そこに真意が見えるケースが多いですから、背景の深堀りをして、感性あるいは理屈面の補修をして展開していきます。

◎お金がない(高い)

効果への対価としての高い安いという判断なので、期待される効果を伝えたいという旨を話します。
むしろ現状かかっている費用を削減出来る提案であれば喜んでいただけるはずです。

Ex:
・おそらく費用対というところが大事だと思うんですけど、出てくる効果の部分を一度御覧頂けたら、びっくりしていただける部分あるんじゃないかと思いまして。
・現状かかってきている○○の部分の費用の削減ですとか、生産性が上がることで、売上に繋がっているご同業の企業様の事例がどんどん出てきていて、こちらを一度どんなものか見ていただけたら多分『これは!』と感じて頂けると思います。

〜まとめ〜

相手の方のアウトは、断る理由を述べるためという真意なのか、クリアできるのなら前に進みたいという希望を込めた真意なのか、判別が必要です。

その真意をきちんと掴んだ上で、必要な情報を必要な分お届けして、進展可能性を最大化させていきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?