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3-4.ヒアリング

〜状況に応じた最大限のヒアリング〜

対象の方とお話をする際に、はじめの導入から大まかな人間像やスタンスが見えてきます。

その後、今回電話をした理由や提案内容を話し、相手の方の状況・背景確認をするシーンがあります。

そこで、相手の方のタイプに応じた形で最大限の情報を獲得し商談に繋げる必要があります。
尋問に感じさせてしまったら心証が悪くなりますから、絶妙なバランスで情報を引き出していきます。

〜相手の方の見極め〜

相手の方がどれほどヒアリングに協力的であるか、また積極的に発話をする方かなどのタイプを見極めて、それに応じたやり取りを主導していきます。

ひとつの問いかけにビビッドに反応して、自ら語って頂ける方は、経営者の方など指揮を取るリーダーのお立場の方に多く見られます。
情報も開示頂けますので、ポイントを押さえた質問をコンパクトに届けて、あとは傾聴に徹します。
そして、相手の方の課題にフィットする提案であることをお伝えして、商談日時の設定にお導きします。

口数は多くないが、問いかけに答えていただける方やじっと耳を澄まして聞いてくれる方もいらっしゃぃます。

一見無音だったり、反応が薄いとこちらは不安になります。

聞いていただけていないのか、嫌われているのかと、焦ってしまいそうになりますが、実はじっくりと耳を傾けて頂いている場合があります。
もともと電話をはじめとしたコミュニケーションがそんなにお好きでなかったり、また相手を信用できるのか見極めながら聴いているというケースもあります。

ここはどっしりとリズムを崩さず、朗らかに落ち着いてトークを進めていきましょう。

〜オープンとクローズ〜

状況・背景のヒアリングにおいては、より正確にこちらの解釈を挟まずに情報を整理する必要があります。提案がズレてはいけませんので、きちんとヒアリングしていくことが必要です。

そのためにも、Yes or Noの質問ではなく、まずはオープンの質問から探ることがベストです。
頂いた内容を咀嚼して、言い換えをしながら認識の合致を確かめて進んでいきます。

逆になかなか語って頂けない場合はクローズで話題を広げて情報を集めていきます。

『、、、という事は、、、ですか?』の発想でトークを主導して深掘っていきます。

〜ヒアリングの重要点〜

ヒアリングから提案に結びつけ、商談テーマとして乗せるにあたり、『穴か山を見つけ、テーブルに乗せる』という工程を踏んでいきます。

穴とは相手の方が抱える課題であり、山とは叶えられたら利益に感じる理想の事を指しています。

・穴(課題)を見つける→それを埋められれば喜ばしい未来であるという共通の認識を確認する(穴をそのままにすると、どんな悪影響が起きそうですか?という穴の深掘りも必要)

・穴がなければ山を作る→こんな形が作れたら嬉しくないですか?新たな魅力付けをする(こんな山が作れたらどんな好影響が生じそうですか?)

このように、穴・山をテーブルに乗せることが、商談設定のテーマになりますから、
深い穴と高い山を意識して引き出していきましょう。 

〜掘り起こしの追加ヒアリングについて〜

過去に失注して、再チャレンジする案件があります。
時が経過したとはいえ、1度商品・サービスの内容はお届けしている状況ですので、今回なぜ再度提案するのか、前回と異なるポイントを双方で整理して商談に乗せていきます。

・『あれから何か策は講じられていますか?』
前回からの変化として、相手の方が起こしたアクションやその結果の確認です。

・前回お考えになりづらかった部分の確認をします。(これが解決できればお役に立てますか?)

時が経ったことによる過去と現在の違いと、過去のNG理由が今埋められるものなのかについて確認していくのです。
ポイントとしては、課題の重要性の高低、他社商品導入によって生じた現在の課題、先方決裁者の交代や担当者の交代、当方の価格の変化などになります。

そして、今解決がなされるのであるならば、投資をする深い検討が可能なのかを確認していきます。

当方の価格について、もし変更がある場合(前回より安くなる場合)は、
『あの時、価格(○○円でのご提案)の面でご予算に合わなかったんですけど、今どれくらいのラインであればイメージと合うとお感じですか?』

このように、先にこちらの提案価格を言ってしまうより、
先に相手の方に、検討できる価格イメージをおっしゃっていただくと展開しやすいです。

〜まとめ〜

電話トークは、約束のない突然の連絡であるだけに、トーク持ち時間もケースバイケースですし、相手の方のタイプ判別も瞬時に行う必要がある中、どれだけ最大に必要情報を得て、また商談テーマの確立や課題感の増幅など盛りだくさんの要素を詰め込んだ繊細なものです。

自身での振り返り・分析を丁寧に行って、最大化に努めていきましょう。

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