「刀ピー Xmasのテーマソング2021」を譜面に起こしたときの話(#PokopeaHappyAdventCalendar 2022/12/9)
ぽこピーファンの皆様こんにちは。ikuraさん(@maskedikura)主催の2022年#PokopeaHappyAdventCalendar 2の12/9を担当させていただく宮本デンと申します。
素人がピーナッツくんの曲を譜面に起こしたときの話
楽器にはもう十数年ほど触れているのに音楽を体系的に学んだ経験が0に近く、大学生の時に買わされた楽典を流し読み(最悪)し、感覚と雰囲気で音楽やってきた人間です。
そんな人間がピーナッツくんの曲を譜面に起こした時に、何が起こったのか?そんな話をつらつらと書いていきます。
書いてることが音楽的に正しいかどうかはかなり怪しいです。文末に(主観です)が着くことをご了承ください。
対象曲はその名も高き
「刀ピー Xmasのテーマソング2021」
編成はバイオリンとバスクラリネットのデュオ。どちらも私が持っていて演奏可能な楽器なので、普通ではありえないかなり癖強めな組み合わせです。
ちなみに譜面に起こした結果ですが、1番の終わりで手が止まってます。そこで止まった理由も後々書いてます…歌物を譜面にするのって難しいね…。
始まりは「『ピーナッツくんの曲弾いてみた』をアドベントカレンダーの題材にしようかな」から。
「刀ピーXmasのテーマソング2021」はト長調(多分…)。ちゃんとバイオリンが響く調だし、音も取りやすい。
だから最初は「バイオリンで主旋律さえ抑えればどうにかなるでしょ」と思って進めてみたのですが、音楽として成立しませんでした。
「弾いてみた」じゃなくて「音出してみた」になってまった…。
一体なぜなのか?これまで耳コピしてきた他の曲と何が違うのか?ちょっとこれきっかけに色々考えて譜面に起こしてみようと思った次第です。
ピーナッツくんの曲は「縦ノリ」
私の音楽へのぼんやりとした認識として、音楽には「縦」「横」があると思っています。
例として「PAS TASTA - peanut phenomenon ft. ピーナッツくん」の(3:00〜付近)、祭囃子が流れる部分を見てみましょう。
感覚的な話ですが、この部分では「縦」が太鼓やシモク(リズム)に該当し、「横」が篠笛(メロディ)に該当します。
縦ノリという言葉が存在しているように、HIPHOPは圧倒的に縦の音楽です。それはピーナッツくんも例外ではありません(でも刀ピーXmasのテーマソングは大分横みもある)。
縦の音楽に即応できるのは打楽器や鍵盤楽器など、ポンと叩いたその瞬間に音を出す楽器となります。
一方で、今回私が演奏するのはバイオリン。音を出すのに必要なのは瞬間的な動作ではなく(例外あり)、弓を動かす継続的な動作です。つまり横の動きを得意とする楽器です。
ま〜〜〜色々置いといて単純な話として、縦の音楽の旋律を横の楽器だけで丸々再現しようとするとなんとも間の抜けた感じになります。
とくに冒頭は同じ音が連なってるので、歌詞がないと同じ音を歯抜けに連打するだけになってしまい、悲しい感じに…(私の演奏技術不足もある)。
これが「音出してみた」になった原因です。多分。
多くの動画がそうしているように、「弾いてみた」では裏で原曲を流すはずなので、カラオケ的な感じでやると割り切れば特に問題ないはずなのですが…
やはりある程度自分の演奏だけで曲が成立してほしいと思ってしまうもの。
だって大好きなアーティストの曲だもんね。あとその方が耳コピしやすい。
じゃあ横の動き(伴奏)を入れてバスクラとデュオにしよう!…と、単純計算して譜面を書く量が二倍になってしまう無計画っぷりを発揮してしまったのでした。この時点で間に合わないことは軽く察しました。
主旋律以外の音を取捨選択する方が難しい
私は原曲至上主義です。…言いすぎました。でも調(キー)も含めて原曲に近づけば近づくほど「あの曲だ!」ってなって嬉しいですよね。
主旋律を担当するバイオリンは基本的にピーナッツくんの声をそのままなぞればいいのですが、伴奏はそうはいきません。
例えばサビの「X-mas 刀ピー Midnight 俺ら独走♪」の部分、大きく分けて主旋律・内声・ベース・ビートの四つの要素で構成されています(区分名が色々ごちゃ混ぜ。でも大体合ってるはず)。
※内声:シンセっぽい音で鳴ってるやつ。イントロでも鳴ってますね。
主旋律はいいとして、伴奏を担当するなら内声・ベース・ビートの三つのうちからどれを抜き出せばいいか?という話になってきます。
単純にベースの部分を抜き出せば間違いはないと思うのですが、ずっとそれじゃ面白くない!あとこの曲結構内声大事だと思う!(内声大好き)
という我儘によりどの部分を抜き出すか、取捨選択するのは結構大変な作業でした。だってどの音も格好良いいんだもん…!
内声を抜き出せば洗練された感じになるし、ベースを抜き出せば安定感があってかっこいい感じになるし、ビートを抜き出せばオシャレな感じになります(音抜きちょこざいな!と言われるやつ)。
物は試しということで、譜面を起こしながらフレーズごとに色々抜き出してみました。単純な好みは置いとくとして、原曲の雰囲気に近づくのは結局ベースを抜き出したときですね。
しかもベース音の伸ばしではなく、原曲みたいにエレベの指弾きで音を刻むようにしたとき(バスクラではあまりやりたくない)。やはり縦ノリ最強。
譜面になんて起こすもんじゃねぇと思った瞬間
とまあこんな感じで1番はスルスルと進めていったのですが「譜面やだ;」となる瞬間が訪れました。それは2番の冒頭。
1番とは様子が異なります。言葉がつめつめで、主旋律(ピーナッツくんの歌)刻んでるしリズムも揺れてる…。
直感で「あ、これ無理」となりました。
耳コピを使って聞いたまま演奏するならまだしも、わざわざ譜面に起こすのは大変だと直感しました。
仮に起こす作業を始めたとして、正確に起こすにはどれだけ試行錯誤しないといけないんだ。西洋音楽は傲慢だ(飛躍)。譜面にアドリブって書くぞ。
ということで書き起こす手が止まってしまったのでした。未熟でごめん。
ピーナッツくんの音選びのバランス感覚が好き
譜面に起こすため他の曲も聴き込んだり構成とか色々考えてみると、ピーナッツくんが紡ぐ音楽は、私が普段取り組んでいるようなものとはまるで違うようでいて、同じような部分もあり…。
HIPHOPとクラシックは対極の存在として認識されがちですが、世間のイメージよりもそう遠くない場所にあるなぁと改めて思いました。
この曲はTypeBeatを使ってるのであくまでピーナッツくんの主旋律の話になりますが、
「この音が来たら次はこの音」
というセオリーを外したり外さなかったりしていて、ピーナッツくんはそのバランス感覚が絶妙なんですよね。なんというか私好みです。
私はピーナッツくんの曲を「音楽が好きな人が作った音楽」だなと思っていましたが、このバランス感覚も色々な音楽を聴いてきたからなのでしょう。
そこにピーナッツくんの歌詞という最強の要素が加わるのだから、出会ってしまえば好きにならずにはいられないということです。
最後に
毎年すごいムーブメントを起こしているらしい「刀ピーXmasのテーマソング」。
新参の私にとっては、今年のテーマソング(あるはず)は初のリアタイです!きっと最高なので楽しみにしています!
以上、#PokopeaHappyAdventCalendar 2022/12/9担当の宮本デンでした。
皆様よいお年&よいぽこピーアドベントカレンダーライフを〜!
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