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病院給食と新たな食ビジネス創出について考える

病院給食のニーズと退院後の食事管理は、現代の医療環境において重要な問題となっています。退院後、多くの人が自炊に苦慮し、出前、コンビニ弁当、外食に依存する状況が生じています。これは、食材の購入から調理までの手間や、体調不良による料理の困難さが主要な原因となっています。このような状況下においては、養生(健康回復)にも支障をきたすことになってしまいます。

食事は健康維持の基礎となる要素であり、適切な食養生や食事管理の実践は必須です。そのため、病院給食は美味しく、栄養的にも安心できるものであるべきであり、さらには、退院後も続けて利用できる形態が望ましいと言えます。

この課題に対する一つの解決策として在宅配食サービスが挙げられます。現代の配食サービスは好みに合わせた食事を提供するものもあり、特に病状により一時的に料理が難しい場合でも役立つオプションとなっています。しかし、配食サービスにも問題があり、利用者からは「味が単調で、すぐに飽きてしまう」という指摘が出ています。これはメニューのバリエーションや食事の楽しさが十分に提供されていないことを示しています。

一方で、骨折などの外傷で入院している患者にとっては、出前などを利用して、自由に好きなものを食べる自由があっても良いのでは、とも考えてしまいます。この辺りは、病院の管理責任という点では困難であるとは思いますが。

これらのことを考慮に入れると、そろそろ病院給食の役割や提供方法について、新たな視点で再考する時期に来ていると言えるのではないでしょうか。病院給食の診療報酬点数の付け方や管理栄養士の仕事内容・働き方等についても、現状のままで良いとは誰も思っていないでしょう。優秀な管理栄養士さんは大勢います。もっと自由な発想で、事業に関われる機会があればと思います。良い意味でイノベーションを行うチャンスが到来していると考えています。

患者の多様なニーズに対応した、新しい病院給食の在り方を模索することが求められます。


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