「運転寿命延伸」〜健康の向上と新産業の創出の可能性〜

国立長寿医療研究センターの研究結果によりますと、運転生活の終息が介護が必要になるリスクや認知症の発症リスクを増大させる可能性があるとのことです。

運転中止による弊害　～運転を中止すると、要介護状態や認知症発症のリスクを高める～

運転という活動は、健康であることはもちろんのこと、私たちの認知能力、感覚能力、運動能力といった機能の総動員を必要とします。従って、運転寿命の延伸という概念は、健康寿命を伸ばすという重要な課題と直接結びつき、また、日々の生活の活動範囲を拡張し、心身に良い影響をもたらすと思います。

この視点から、運転寿命を延伸させるためには、運転に必要な心身の機能の計測と評価、そして適切な対応（必要に応じて治療を含む）が求められます。また、評価結果に基づいて機能が衰えつつある部分に対する具体的なソリューションを提供することも重要となります。

特に、ソリューションの提供という観点は、新たな産業創出への大きな機会となると考えています。

視覚・聴覚や運動機能を向上させるサービス、機能維持・強化に貢献する食品・食材、サプリメント、そしてこれらの機能の維持・回復を補助する住宅環境・住設（例えば寝室・寝具、浴室・入浴剤等）等、多様な産業が新しい視点から商品やサービスを提供する可能性を秘めています。

人間の寿命が100年に達する時代の訪れとともに、自身で自動車を運転し、目的地への移動を可能な限り長く続けたいと願う人々は少なくないでしょう。

我々は、そのような人々の活動意欲を支える新たなビジネスモデルの創出を検討しています。