リノベーションとヨコノリズム
ヨコノリズムとは…サーフィン、スケートボード、スノーボードなどの横に乗って遊ぶスポーツのスピリッツ。
ファッション含めストリートカルチャーを牽引してる大きな要素でもある。
そして自分が携わるような小規模のリノベーションとヨコノリズムとはシンクロする部分がたくさんあるな~と思う。全くなんの裏付けもない個人的所見だけど。
自分が気に入った町並みや古いビル、廃墟をみててワクワクする感覚はさながら、ヨコノリのスポーツをしている時に目の前に現れた自然の地形などを見て楽しいラインをイメージしている時に似ている。既存の空間のshapeを見て、自分が気に入る部分やノスタルジーを感じる部分などをどれだけ最大限に活かせるか。そしてそのイメージしたライン上に現れる壁や障害物などのアイテム(機能性、コスト、法規、etc..)を利用しつつも遊び、しなやかにクリアし、そこに自分のスタイルを当て込んでいく。そこにクライアントも巻き込み、且つ、一緒につくりながらセッションできるクルー(職人達)もスタイルをぶつけ合う事ができたら最高で。なのでリノベーションしてる時点でまちをつくりながら楽しんでるって事になる。
後付けだけど、未だに日本でリノベーションの主流のデザインにまだサーフカルチャー発祥の西海岸風が多いのもやはりルーツとして関係あるんじゃないかな~。
「与えられた環境をどう楽しむかを常に考える」
そもそもストリートカルチャーから始まり、そこからメインストリームに乗って流行が生まれる事は世の常で。
やはりその発端はフロンティアスピリッツと言うかヒッピーカルチャーと同様に、資本主義、貨幣経済に対するアンチテーゼのようなカウンターカルチャー的な要素も強い。逆境や向かい風をあえて楽しみながら常にクリエィティブなラインを突き進む。
争いもある。勝った負けたもある。でもその独特なカルチャーには上下関係もないように上手い下手もない。楽しんでるヤツ、カッコいいヤツをリスペクトする。転んでも怪我してもみんなで笑い飛ばして終わり。
みんなに見てもらう事。一緒に見て刺激し合い楽しむ事に重きを置く。
波に乗ることから始まり、街の地形でスケートボードで遊び、雪が降れば山に登りスノーボードで滑る。手を替え品を替え、どんなに規制を強いられてもきっと抜け道を探す。
地方で暮らしながらまちを楽しむなら少しヨコノリを体感してみるといいと思う。人口も減り衰退していくまちで遊ぶ場所や刺激がないとか言う前に。最近はまちづくりに携わる人もルールに乗っ取ったまじめな人が多い気がするけど、本当にまちを楽しむにはまちを変えたりするんじゃなく、ちょっとはみだしてみて目線を変えること。
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