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令和3年11月議会報告③「子どもの歯の健康格差について」

次の質問に移ります。
「子どもの歯の健康格差対策について」分割質問方式で質問いたします。

コロナ禍で、学校での歯磨きがなくなり、家庭での歯磨き習慣がない子ども達の歯の健康が危惧されています。

05小6むし歯数推移表 01.質疑・一般質問補足資料(出町明美議員 R03.11一般)_5

スライドをご覧ください。
本市における小学校6年生の一人あたりの平均虫歯本数をグラフにしたものです。
このように、子どもむし歯率は年々低下していましたが、昨年度は一転して上昇に転じています。
これは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により学校が休校になったり、外出が制限されたりしたために、おうち時間が増え、おやつのダラダラ食べや、歯磨きがされないなどの影響がむし歯本数の増加となって表れたものと考えられます。

経済的・時間的な貧困や親の病気など、養育力の弱い家庭の子ども達は、歯磨きの習慣がないことも多く、コロナ禍で学校での歯磨きが中止されたことによる影響は、こうした養育力の弱い家庭の子ども達を直撃しているのではないか、と懸念されます。
近年、むし歯のある子どもが減ってきている一方で、一人で多くのむし歯を持つ子どもが一定数居ることが知られており、家庭の養育力の格差が子どもの歯の健康格差となることが問題とされています。
そんな中、滋賀県では、「滋賀県歯および口腔(こうくう)の健康づくりの推進に関する条例」を策定し、「県は、幼児、児童および生徒に係る歯および口腔(こうくう)の健康づくりを推進するため、保育所、幼稚園、小学校、中学校等におけるフッ化物洗口および歯磨きの普及その他歯および口腔(こうくう)の健康づくりに関する効果的な取組の推進のために必要な措置を講ずるものとする。」と定めています。
フッ化物洗口は歯質を強化し、むし歯になりかかった歯を修復したり、むし歯の原因菌の活動を抑制したりする効果があるため、フッ化物洗口を定期的に継続することでむし歯を予防することができると言われています。

守山市では、学校でのフッ化物洗口に平成8年から取り組んでおり、コロナによる緊急事態宣言と休校によって中止していたものの、令和3年4月には再開準備を進め、5月から通常通り再開、9月の緊急事態宣言を受けて再び休止するも、10月から既に再開しています。
守山市すこやかセンターの歯科衛生士さんに感染対策について問い合わせたところ、フッ化物洗口はガラガラうがいではなく、口の中でクチュクチュするタイプのうがいなので、飛沫が飛ぶおそれはなく、プラスチックコップで洗口液を配り、コップに戻して誤飲がないことを確認してから洗面所に流水下で静かに流し、使ったコップは各自が持ち帰るので、感染例はないとのことでした。
このような先行事例もあることから、本市でも
①家庭の養育力の格差が子どもの歯の健康格差に繋がることを防ぎ、将来的な身体への悪影響をも防ぐために、ますは永久歯に生え変わる学齢期の子ども達が通う小学校でフッ化物洗口に取り組むべきと考えます。見解をお伺いします。
また
②守山市では保育園・幼稚園でのフッ化物洗口にも積極的に取り組まれていると聞いています。
4,5歳児のフッ化物洗口を開始することについてどのようにお考えか、見解をお伺いします。

また、
③歯科検診の結果、治療が必要な子どもには「治療のお知らせ」を渡しています。
スライド投影⑥(歯科健康診断結果のお知らせ)
これが、歯医者さんへの受診を勧める「歯科健康診断結果のお知らせ」です。
歯科受診が必要であることを家庭に告知し、指導や治療を受けるよう勧めています。
このお知らせの下半分は報告用紙です。
ご覧のように、歯科受診後に歯科医に処置結果と意見を記入していただき、学校に報告するよう求めています。
スライド終了
それでも受診されない場合は、個別に受診を働きかけてもいます。
が、それでも歯科を受診しないまま翌年の歯科検診を迎える子ども達が一定数いると聞いています。
家庭の養育力が低く、治療を勧奨しても受診につながらない場合は、家庭を福祉的に支援することも必要と考えます。
教育委員会と連携した福祉的なサポートの開始について、福祉部局としてどのようにお考えか、具体的にどのように改善を図るのか、お聞かせください。

④先ほども触れたように、家庭の養育力が弱く、歯磨きや歯の健康について親からのサポートが得られない家庭の子どもにとっては、学校での歯磨き指導と歯磨きの習慣化が、その子どもに「自分の健康は自分で守る」という意識づけをする意味でも、とても重要だと考えます。
密を避けるために、学年を区切るなど人数を絞ったうえで、早期に食後の歯磨きを再開するべきと考えます。コロナの感染拡大で現在オンライン指導となっている学校での歯磨き指導の再開と歯磨きの再開についてどのようにお考えかお聞きします。

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