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映像に興味を持った方に「クラシルで扱っている動画の基本」をやさしく解説してみた

<この記事は2018/06/11にWantedlyで公開された記事です。>

クラシルはレシピ動画を取り扱っていますが、今回は映像に興味を持った方にクラシルの動画について解説したいと思います。

「映像」というくくりにすると、かなり内容がヘビーになので、「クラシルで扱っている動画の基本」という部分に大きく絞ってお送りします。かなり噛み砕いていますので、デジタルが苦手な方もぜひ動画のことを知るきっかけになればと思います。

簡単に言い切ってしまえば「動画」とは「連続した写真」のことです。パラパラ漫画にたとえると分かりやすいでしょうか。ここで出てくるのがフレームレート(fps)というものです。

先ほど、動画は写真の連続だと書きましたが、その動画の1秒が何枚の静止画で構成されているかを「fps(flames per second)」と言います。たとえば、「映画は24fps」「テレビは30fps(29.97fps)」が定番です。最近では60fpsのゲームとかも多いですね。それぞれ、1秒を24枚、30枚、60枚の画像で構成していますよ〜ということです。同じ1秒でも構成している画像が多いほど「滑らか」な映像になります。

では、「fpsが高ければ高いほうがいいのか」というと、そういう訳でもありません。構成している画像が多いということは、その分データの大きさも膨らみます。同じものを撮った場合、60fpsなら単純計算で30fpsの2倍の大きさのデータになるため、その後の編集にもPCのスペックが求められたり扱いづらくなります。撮影する内容によって、fpsも色々と適正なものが存在するのです。

では、クラシルのfpsはいくつなのか。【29.97】fpsです。(ちなみに、なぜこんな半端な数字なのか、はドロップレートやら放送規格の歴史やら何やらでまた長くなるので割愛します。)

【29.97】というのは、実際かなり定番な数値なんです。

解像度について


解像度は少しややこしく、「解像度(本来の意味での)」と「画面解像度」の二つの似て非なるものを、どちらも「解像度」という言葉で表します。

「解像度」・・・写真、映像におけるレンズ、フィルムの描写性能、印刷やディスプレイの精細度を表す際に、どれだけ細かく像を再現できるか表す言葉であり、実寸に対しての像の密度のこと。(印刷とかで目にする[72dpi]、[350dpi]などのことです)

「画面解像度」・・・映像で「解像度」というときは、一般的にはこちらの意味を指します。テレビやコンピュータディスプレイの表示サイズ、あるいはデジタルカメラの撮影サイズや、画像、映像などの縦×横のドット数のことで、つまり【画像の全長】のことです。

映像業界の「解像度」は「画像の全長の違い」ということを覚えていただけると嬉しいです。

「HD」や「フルHD」なんて言葉を耳にすることも多いのではないでしょうか。なんだか、HDよりフルHDの方がグレードが高そう!なんて印象を持つかと思いますが、こちらも実際はグレードや性能の差ではなく単純な「画像の全長の違い」です。

HDは、1280*720ピクセルのことをさす。フルHDは、1920*1080ピクセルのことをさす。以上の場合が99%です。(一応厳密な正式規格ではないですが、業界水準で通じる言葉です)ですから、「1280*720のフルHD」は存在しません。

では、クラシルの画像解像度っていくつなのでしょうか?

アプリやSNSで流れる基本的な正方形(1:1)動画、こちらが【1080×1080】です。一方で、タクシーで流れる広告など、長方形(16:9)動画は【1920×1080】です。つまりフルHDという定番サイズな訳ですね。クラシルの動画が流れてきたときに「正方形」と「長方形」によって、画像解像度が違うんだということに注目して見ていただけると面白いかと思います。

動画の形式について


先に結論を書くと、クラシルは【コーデック:H264】【形式:mp4】です。

まず、映像での「コーデック」とは「どういうプログラムを使って圧縮・変換や復元をするか」を表しています。動画は動画データと音声データからできており、容量が大きいため「圧縮・変換」する必要があります。「動画データが大きい」というイメージは冒頭に書いた「動画は静止画の連続」で理解していただけるのではないかと思います。(fps60での30秒の動画は、単純計算で60×30=1800枚の画像の集合体!)

さて、クラシルで使っているコーデックは「H264(エイチニーロクヨン)」といいます。コーデックはMPEG4など沢山ありますし、その違いとなるとかなり専門的になるので、名前を知っているだけでも充分だと思います。それぞれのコーデックには特徴があり、動画の画質を綺麗にしたい、容量を小さくしたいなど場合によって適したコーデックを使用します。H264は、データが軽くて画質もそこそこ、汎用性の高いコーデックです。

そしてクラシルの動画形式。こちらは定番の【mp.4】です。

動画形式も多々ありますが、有名どころは上の3つでしょうか。特にMP4とMOVは定番中の定番形式です。

まとめ


ここまで色々と書いてきましたが、まとめるとクラシルの動画は、こんな感じです。

SNSや配信やアプリ格納、データ容量のバランス、画質の綺麗さなどの様々な観点を考慮した結論が、このクラシルの動画フォーマットになっています。かなりかいつまんだ内容かつ、テキストだらけで分かりづらかったかもしれませんが、今回でクラシルのレシピ動画をまた違った面から知る機会になれば、と思います。

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