結論のない文章 #10 【逃げることは正しいことだ】

逃げることは正しいことだ。

RPGゲームには歩いただけでダメージを受ける床が設置されている。

その床は、毒だったり、トゲだったりのデザインになっていて、見るからにダメージを受けそうで、実際にダメージをうける。というルール設定になっている。

プレイヤーは、間違ってダメージを受ける床を踏んでしまったら、「やべっ！」と思いすぐに逃げる。

迂回して目的地に行こうと考える。

この判断、素晴らしい。プレイヤーはきっと優秀なゲームプレイヤーで、間違いなくこのゲームをクリアするだろう。

逆に、「一度踏んでしまった床から逃げるなんて恥だ！」なんていうやつがいるとしたら、そいつはバカ通り越してキチガイだ。

ゲームでできる判断が、現実世界になるとできないのはなぜなんだろうか。

ブラックな職場でダメージ食らっているなら逃げるべきではないだろうか。

ブラックな職場だと噂されていたらその企業とは関わらないようにするべきではないだろうか。

死に戻りできるゲームでさえやらないプレイを、死んだら終わりの現実でやるなんてドMの鏡だ。