WSD履修を終えて目標達成度を測る

私の誕生祭8/3にWSDの履修が修了いたしました。
当初掲げた目標の達成度合いを確認したく、学びの記録と共に以下に整理しました。自分自身へのギフトと共に、読んでくださった方々へもギフトとなれば幸いです。


当初設定した目標

  1. ゴールに向かったストーリーを構造設計できる

  2. 適切な問いを発信できる

  3. 参加者の具体的な行動を引き出すことができる

  4. イノベーションポイントを参加者にフィードバックできる

  5. コミュニケーションノウハウをアウトプットできるレベルまで引き上げる

  6. 一生の友をつくる

  7. ビジネスを一緒に考えられるパートナーをつくる

本講義の学びを経て、上記目標を以下に分解
■学習目標(履修修了時、身についていて欲しいこと)
1.ゴールに向かったストーリーを構造設計できる
2.適切な問いを発信できる
4.イノベーションポイントを参加者にフィードバックできる
5.コミュニケーションノウハウをアウトプットできるレベルまで引き上げる

■最終目標(履修後、現場に戻り達成したいこと)
3.参加者の具体的な行動を引き出すことができる
6.一生の友をつくる
7.ビジネスを一緒に考えられるパートナーをつくる

成果

達成:4つ
経過を見て判断:3つ

学習目標としてはすべてクリア。最終目標は自分の人生としての経験を積み重ねていく上で目標が達成されているのかを判断できるものと思っているので、まだ現時点では判断できない。
継続的に振り返りを行いたいと思う。

1.ゴールに向かったストーリーを構造設計できる(○)

→達成。
 プログラム設計のことであり、基本の型を学んだ。
【目標の設定】
 ①活動目標を決める(WSで何を行うのか)
 ②学習目標を決める(WS終了時、何を達成するのか)
 ③最終目標を決める(WS終了後、各持ち場で本来達成したいもの)
【プログラム構成】
 以下のステップを基本構成とし、目標と照らし合わせて達成できそうかを見定める、見直す。
 ①HOP(壊すべきアイスを見定め、適切に対処)
 ②STEP(WSで成し遂げたい目標の足場架け・準備練習)
 ③JUMP(参加者が活動目標を不自由なく行える環境整備)
どの段階でも、「参加保証」「参加増幅」の観点を忘れずに。
どの段階でも、各目標と合致した内容となっているか、矛盾はないかの確認。

2.適切な問いを発信できる(○)

→達成。ただし、経験が必要。
問いの理論:ORITフレームワーク
 ❶事実ベース→❷反応→❸解釈→❹決定(ORIT)の順で問いを構成。
 ORITを活用することで、解像度の高い問いへと変化できる。
 どの領域について答えてほしいのかを明確にすることで相手の回答が変わる。粒度が意図したものが返ってくるようになる。相手の思考の整理を助けるツールとして有効。

プログラム設計段階から、具体的な「問い」をあらかじめ決定しておくことを大事にしたい。その問いは、ORITのどこを聞いているのか、構造を自然と描ける段階的な問いの設計を盛り込み、参加者に気持ちよくワークに取り組んでもらえる環境を整えることを随時チェックしていきたい。

3.参加者の具体的な行動を引き出すことができる(△)

→今後、多くのWSを積極展開し、省察を繰り返すことで達成したい。
 理論①:自明性
 理論②:根源的自己原因性(佐伯先生)
 理論③:足場架け
上記3つの理論を頭に入れておくことにより、行動を引き出すためのロジックを紐解ける。

【理論①:自明性】
無意識の意識化
他者を通じて知る
学びを学ぶ
メタ認知(自分自身を俯瞰してみる)

自分は何が好きで、何が嫌いか。興味を惹くところはどこなのか、なぜ興味を惹いたのか、そのプロセスはどうだったのか。何を学んだのかを、自分自身がしっかり把握すること。
当たり前と思っていたことが、他者との関わりの中で気づきに変わる。気づきは学びのきっかけを提供し、自分自身を知ることにつながり、個性を把握することにつながる。

メタ認知することで、気づきを抽象化して意味づけできる。
 第1層:体験から得られる自分の気持ちなど感覚を得る
 第2層:自分と共通体験をした人との対話を通じ個性を把握する
 第3層:抽象化して自分の思考を言語化・略図化し意味づけする
これが学びである。

【理論②:根源的自己原因性(佐伯先生)】
好きな色は何か?・・・答えは皆違っていていい。
この感覚が「代替不可能性感覚」。正解はなく、自分が納得したことに意味があることを認識すること。自分の意思に基づき行動を行うことを認識し、集団生活の中で忘れかけていた自発性感覚を呼び戻すこと。WSはこの感覚を呼び戻す手段として有効な1つ。

【理論③:足場架け】
 誰かの助けを経て、できそうな気がする・わかった気がするという感覚を持つこと。これを支援することを足場架けという。

発達の最近接領域:
「自分ができる領域」⇔「自分でできない領域」
この間に「支援があれあできる領域」があるとする理論。
正当的周辺参加:
師匠を観察しマネすることで、自然と自分もできるようになること(十全化)

4.イノベーションポイントを参加者にフィードバックできる(○)

→達成。
以下の行動に分解し、実践できる手法を学ばせてもらった。
①「省察」による学びを参加者同士でフィードバックし合う。
②依頼者へWSD自身の省察によるフィードバックを行う。

当初は、ファシリテーターである自身が参加者に気づきを与えると勘違いしていた面があった。何より重要なのは、参加者自身が新しいことに気づき、納得して意味生成すること。自明性は他者のリフレクションシャワーにより成り立つ点を用いれば、提供側も一緒になり参加者として、会で生まれた成果物を軽くまとめてフィードバックする行為はあっても良しと感じた。

【省察手法】
■プログラムの省察
「模造紙に書き出す」
・模造紙にプログラム構成(ステップ)を記載する
・ステップごとに各自良かったこと、悪かったことを付箋に1つずつ書き出し貼る
・なぜよかったか、なぜ悪かったか、プログラム設計とのGAPポイントを探り出す
・プログラムの改善ポイントをあぶり出し、次回に活かす。
※口頭でもいいから1時間でも時間をとり、上記を実施していく。

■ファシテーターとしての省察
「動画を見直す」
・WS実施中の動画を3分程度の場面で切り取る。
・参加者が発している言葉、態度、想定される気持ちを書き出す。
・ファシリテーターの行動をF2LOモデル図解と共に書き出す。
・どうすべきだったかを自分で考え、実施者同士で意見を交換する。
何種類かの場面において上記を実施し、マッチング&フィット感を確認する。

5.コミュニケーションノウハウをアウトプットできるレベルまで引き上げる(○)

→答えがあることではない。ただ、今後意識することが言語化できたという面で達成。
コミュニケーションノウハウとは、「相手がどうしてほしいかがわかること」だと私は思う。相手との会話の中に背景にあるものを読み取ること、それが間違っていなければ、相手との関係性は深められる(=コミュニケーションがうまくいく)。
非常に奥深い。
本講義を通じて、平田オリザ先生の言われていたことが印象深く残っている。

・普遍的な「コミュニケーション能力」なんてない
・人間に必要な能力は、社会的弱者(論理的に話せない人(子供/患者など))のコンテクスト(文脈)をくみ取る力である

出典:2024.5.20 平田オリザ先生講演内容

手法はなく、日々相手との対話を通じてコンテクストを吸収する努力を行い、場面や背景セットをいかに想像することができるかが必要であることを学んだ。そのためにはやはり日々ちょっとした会話を重ねて、どんな人なのかを知っていく必要があると考える。
ノウハウを身に着けることは難しいが、コンテクストを読み取れ、どういう背景セットなのか想像、妄想する力をつけろ!ということであると認識している。

6.一生の友をつくる(△)

→土台はつくれた。
 WSDによりつながったFB友達の数:40人
 FBのWSD同期100人のグループチャット、先輩WSDとのグループチャットの参加もできた。
いったんつながることはできたが、これから関係性を少しずつ深くしていくのは自助努力が必要と考える。
1ヶ月弱経ち、ファシリテーター専門家登録の説明会で一緒になった仲間と情報交換できる場面も出てきている。

7.ビジネスを一緒に考えられるパートナーをつくる(△)

→ビジネスの持ちかけ実績:2名

①企業理念策定やHPをデザインする会社経営者
 新しいビジネスとして、「ワークショップ×デザイン」で理念策定や価値言語化などの企業支援を行うサービスを展開予定。前工程として、経営の今を可視化していく必要があると説明。中小企業診断士の領域として「経営診断」を行っており、例えば「ローカルベンチマーク」を利用した経営の状況把握方法があることを共有。
→デザイナー1名、ワークショップのアカデミック領域に精通したもの1名、中小企業診断士(私)の3名での掛け合わせビジネスが実現できるか模索中。(2024年9月末現在)

②同じ中小企業診断士(組織開発領域に強い)
 現在繁忙期のためペンディング中。


ということで、上記目標に対する現状セットができました。
WSDを履修することで、”学ぶとは何なのか?”を学べたことに深く感謝しています。自分が一歩踏み出せたことに一旦お疲れ様を言い、上記の学びを継続的に活かしていく場を追い求めていきます。

以上