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カセット・テープ考②

②では、カセット・テープの基本構造や録音再生方式などについて簡単にまとめてみた。基本的にはWikiの情報を元にしています。

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心理学的には聴覚的感覚を「音」と呼ぶため周波数が人間の可聴域にあるもののみを指す。物理学的には音波そのものを音と呼び超音波や低周波音も含める。つまり「音」とは空気が振動する揺れ=音波であり、いろいろなものを介して伝わり耳に届く。

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Wikiより↑

録音は録音ヘッドで、電気信号に変換された音をさらに磁気に変換し、ヘッド・ギャップ(録音ヘッドは、コイルを巻いたドーナツ状の鉄製リングの一箇所にギャップを設けた一種の電磁石である。このギャップのこと)から放射させ、そこに磁性体を塗布した磁気テープを接触させ磁化させる。つまり、磁気ヘッドに信号電流を流しながら磁気テープをなぞると信号電流に応じて発生した磁束が、磁性粉を次々と磁化していく。長い磁気テープを一定速度で摺動させることにより信号を連続的に磁気として記録する水平磁気記録方式である。

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ITmedia エンタープライズより↑

再生は録音の逆で、再生ヘッドで磁気を電気信号に変換して再生する。また、録音時には消去ヘッドにより既存の録音の消去が行われる。ヘッドがすべて独立している場合、磁気テープは消去ヘッド録音ヘッド、再生ヘッドの順に通過する。

例えるなら、レコードの溝が磁化された磁気テープであり、レコード針が再生ヘッドということか。

トラック構成は、通常2トラック/1チャンネルのモノラルまたは4トラック/2チャンネルのステレオで、カセット・ハーフ(※磁気テープとハブ及びその走行関連機構を収めるためのプラスティック容器)の表裏にあたる A 面 B 面を裏返すことにより往復で使用できる。テープ幅は 3.81 mmで、中央の 0.66 mm は A 面 B 面のトラック間のガード・バンドとし記録しない。

モノラル(一つのスピーカーによる放送・録音・レコードなど。)の場合、その両側各 1.54 mm を A 面および B 面のトラックとする。ステレオ(2個以上のスピーカを用いて,それぞれ異なった音を出し立体的な音響効果をねらった装置)の場合はモノラルのトラックの中央 0.3 mm にあたる部分を左右チャンネルトラック間のガードバンドとし、その両側各 0.62 mm を左右チャンネルのトラックとする。モノラルのトラックとステレオのトラックがテープ上の同じ位置にあるためモノラルとステレオに互換性がある。

テープはベース・テープと呼ばれる薄いプラスチック製(強化ポリエステル)テープ上にバインダと呼ばれる接合剤(糊)で磁性粉を接着している。また70年代後半以降はテープ表面に鏡面仕上げを施したことにより、テープの走行性が保たれ、ドロップアウト(瞬間的に音が飛ぶ)やヘッドの摩耗を防いでいた。

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磁気テープは、ハーフもしくはシェルと呼ばれるプラスチック製ケースの中に、ハブというリールに巻かれた状態で入っている。テープはオープンリールと同じように再生開始および終了時の伸びにより劣化することがないよう、リーダー・テープとよばれる録音ができないテープが両端に付属している。リーダー・テープにはヘッドのクリーニングを兼ねた、クリーニング・リーダー・テープと呼ばれるものも存在する。

【おまけ:RCAヴィクターのカセットテープ宣伝映像

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