見出し画像

カセット・テープ考③

第三回目は、カセット・テープの収録時間についてまとめてみました。こちらもWikiを元に作成しました。

カセットテープの収録時間。それは「Cassette」の頭文字「C」に両面の総収録時間を付けて表示された。標準的は、C-30(片面15分両面で30分)からC-120(片面60分両面で120分)録音/再生できるものだった。

70年代までは各社ほぼC-60、C-30、C-45、C-90、C-120の5種類だったが、70年代中頃には、当時のLPレコードを収録する為に、C-45(C-90の半分)が追加された。その後、C-80、C-50およびC-42、ナガオカ産業による「+5minシリーズ」(各時間に5分の余裕を持たせたもの)等が登場。70年代後期にはTDKの「AD」に追加されたC-54、ソニーが「ジャンル別音楽テープ」と銘打った音楽ジャンルに的を絞ったC-54・C-74・C-84)などが登場。

画像1

http://www.45spaces.com

その後、70年代後期からのカラオケ・ブームを受けて、80年代初頭には各社「カラオケ専用」と銘打ったC-8・C-10・C-15・C-16も発売された。81年にCDが発売され、音楽ソフトの主流が徐々にアナログ・レコードからCDに移行していった80年代後期には、That'sが「CD専用」と銘打った高級タイプのCDシリーズ(C-46/54/70)が登場。なお、この製品は日本で初めて「CD」を冠した名前が付けられたカセット・テープだ。

画像2

画像3


その後、他社も「マルチ・タイム・バリエーション」と称される多様な収録時間(10種 - 15種程度)を持つ廉価な音楽専用シリーズが一般化する。代表的な製品にソニーの「CDix」、TDKの「CDing」、マクセルの「CDカプセル」、やや遅れて富士フイルムアクシアの「J'z」などがある。さらに、ソニーでは、「CDix」に続くハイポジ「CDixII」でラインナップ中のC-50からC-80までは全て5分刻みの収録時間(C-50・55・60・65・70・75・80、他にC-20・40・46・90)として、ほぼ全てのCDの収録時間に対応可能と謳った。ただし、次モデルからはC-54・64・74といった他社と同様に偶数の収録時間に改めている。

画像4


80年代末期に発売された8cmサイズのCDシングルに対応したC-20・C-22といった短時間タイプ、あるいは高級タイプやメタル・ポジションにもラインナップされたC-100 - C-110といった音楽専用の超長時間タイプが登場した。収録時間のバリエーションとしては、この80年代末のCD普及期から、音楽メディアの主役がMDなどへシフトする90年代前期まで(いわゆるバブル全盛期)が最も多彩であった。

変わり種のタイムバリエーションでは、いわゆる「リール・タイプ」専用のC-52がある。80年代中期に流行したオープンリール状のハブを持つリール・タイプでは、リール側面を固定するのりしろのために通常よりハブ中心部が大径となり、C-60のテープ厚ではC-52が収納限界となったためである。なお、大径形のハブは走行安定性の向上という観点から、オープン・リール・タイプ以外にもおおむねノーマル・ハイポジ・クラス以上と全てのメタル・テープのC-46で大径ハブが採用されていた時代があった。

画像5



最後に、C-150は最も後期になって追加された超長時間タイプ。カセット・テープが音楽用メディアとしての主流ではなくなった90年代に発売された。用途は会議録音用などで使用された。カセット・テープの生産がほとんど海外へ移行した2000年代以降も、C-150のみ国内生産された。

カセット・テープもその時代に登場した音楽ソフトに合わせていろいろなバリエーションが出てきたことがわかる。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?