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来る冬に備えよう

ウイルス性食中毒について


秋も終わり、冬がやってきますね。
冬は楽しいことが盛りだくさんで、忙しいながらもなんだかワクワクしちゃいます。
ですが、そんな楽しい冬にも危険は潜んでいます。それはノロウイルスをはじめとするウイルス性食中毒の発生です。
冬に急増するウイルス性食中毒。以前は食中毒全般についての注意点や、食品の取り扱い方法にお伝えしましたが、今回はこれから気をつけたいウイルス性食中毒についてお伝えしていきます。

<食中毒予防の記事はこちらから↓>

<食品の取り扱いの記事はこちらから↓>


そもそもノロウイルスって?

1968年、アメリカのオハイオ州ノーウォークの小学校で集団発生した胃腸炎の患者の便からウイルスが検出され、その土地の名前を冠してノーウォークウイルスとよばれました。
1972年に、小型で球体の形が電子顕微鏡により確認され、その存在が明らかになったそうです。
表面にコップのようなくぼみがあることから、ラテン語でカップを意味する”カリシ”ウイルス科に属しています。
2002年に国際ウイルス分類委員会(ICTV)にてノロウイルスという属名が定められ、現在もこの名称が使用されています。


ノロウイルスの感染経路

ノロウイルスによる感染はそのほとんどが経口感染ですが、感染者の嘔吐物等を処理する際に感染してしまうことがあります。

〇経口感染
 ・ノロウイルスに汚染されたカキなどの二枚貝を、生もしくは十分に加熱
  せずに食べた場合
 ・汚染された簡易水道などの水を消毒不十分で摂取した場合
〇接触感染
 ・感染した人の糞便や嘔吐物から人の手などを介してドアノブなどに付着 
  し、触れてしまう場合
〇飛沫感染
 ・ノロウイルスに感染した人の嘔吐物等が床に飛散した際や処理する際
  に、吸い込んで感染してしまう場合
〇空気感染 
 ・感染した人の糞便や嘔吐物が乾燥し、付着したほこりなどとともに空気
  中に漂います。これを吸い込んだり、身体に付着したりするなど最終
  的に口の中に侵入することで感染する場合

そのほか、調理従事者がウイルスを保有した状態で調理を行った場合などさまざまなものがあります。


ノロウイルスの症状

ノロウイルスの潜伏期間は大体24~48時間で、個人差はありますが主な症状としては吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などがあります。
発症から1~2日ほどで一般的には回復します。ただし症状がなくなっても通常では1週間程度、長い場合は1ヵ月程度ウイルスの排泄が続くことがあるので、症状が改善したあともしばらくは直接食品を扱う作業をしないようにしましょう。


ノロウイルスの予防

前回の食中毒予防では「つけない・増やさない・やっつける」をご紹介しましたが、ウイルスの場合は「持ち込まない・ひろげない・つけない・やっつける」の4原則です。
ウイルスは細菌とは異なり、食品の中では増殖しないため「増やさない」は当てはまりません。
ウイルスを調理場内に「持ち込まない」、調理器具などに「ひろげない」、食品に「つけない」、ついたおそれのあるものは中心部を85~90℃、90秒間以上加熱し「やっつける」を徹底しましょう。


体調に気を付けてよい冬を

年末に体調不良は避けたいところですよね。食事はもちろん、日々の生活から気を付けてお過ごしください。


デリケア株式会社では社内衛生委員を中心に衛生管理活動に取り組んでいます。また施設様への出張衛生講習会も承っております。施設の衛生管理にお困りの施設様はぜひご相談ください。




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