日本一周プランの作成(概略行程)
0.前置き
(0)元ネタ
(1)注意事項
・いち鉄道ファンが趣味として組む日本一周プランのため、定義が曖昧になったり、路線名が不正確であったり、行程の正確性を担保できない場合があります。特に運賃計算については疎いため、ご了承頂ければと思います。
・概略行程のため、必ず食事・トイレ休憩・観光時間を考慮して行程を組み直す必要があります。活用される場合はご自身の体力等を勘案して再度組み直すことをオススメします。
(2)日本一周プランの定義
①基本的に海岸部を走る列車を利用して北海道・本州・四国・九州を一周するものとする。ただし、行程作成はJRの本線系統を重要視するものとし、可能な範囲で海岸部の路線を利用するものとする。盲腸線など路線が限定されたり、路線が重複する場合は、その路線を利用するものとする。
※盲腸線:❝公共交通機関において営業距離が短く、かつ起点もしくは終点のどちらかが他の路線に接続していない行き止まりの路線のこと。(Wikipediaより引用)❞
②基本的にJR線の普通・快速列車を利用するものとする。ただし、①に従い、海岸線部分が現在私鉄・第三セクターとなっている場合は、その私鉄・第三セクターの運賃のみで乗車できる列車を利用するものとする。
③②の例外として、北海道新幹線の新函館北斗~新青森間、日豊本線の佐伯~延岡間のように、並行する在来線・私鉄・第三セクターの本数が著しく制限される場合は、行程の不便さを考慮して、新幹線・特急列車の利用を行うものとする。
④以下に挙げる路線は利用しないものとする。
JR:留萌本線、日高本線、札沼線(学園都市線)、根室本線(東釧路~根室)、室蘭本線(東室蘭~室蘭)、津軽線、大湊線、石巻線(石巻~女川)、男鹿線、鶴見線、根岸線、横須賀線(大船~久里浜)、伊東線、武豊線、氷見線、七尾線、参宮線、関西空港線、桜島線(JRゆめ咲線)、境線、宇野線、鳴門線、牟岐線、小野田線、筑豊本線(折尾~若松)、香椎線(香椎~西戸崎)、三角線、指宿枕崎線、日南線、宮崎空港線
私鉄:第三セクター:ひたちなか海浜鉄道、東京臨海高速鉄道りんかい線、東京モノレール、京急本線、京急空港線、京急逗子線、江ノ島電鉄、小田急江ノ島線、伊豆急行、伊豆箱根鉄道、豊橋鉄道、のと鉄道、北陸鉄道浅野川線、えちぜん鉄道、福井鉄道、名鉄線、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線、南海電鉄、阪神電鉄、神戸市営地下鉄、山陽電鉄、一畑電車、阿佐海岸鉄道、土佐くろしお鉄道、平成筑豊鉄道、西鉄線、松浦鉄道、島原鉄道
※ここに記載されていない路線は適宜判断を行う(追記有り)。
⑤体力面や行程の区切りを意識して、無理な乗換は行わないものとし、24時ギリギリまで移動するといった事も行わなず、体力に余裕を持たせたものとする。
1.行程例作成ツール
・『Yahoo!乗換案内』アプリ
・『駅すぱあと 路線図』
・『全国版 コンパス時刻表』(本)
・『普通運賃の計算 - JRおでかけネット』
2.行程例
(1)使用きっぷ・運賃計算
・東京→(東海道本線)→名古屋→(関西本線)→亀山→(紀勢本線)→新宮→(紀勢本線(きのくに線))→天王寺→(大阪環状線)→大阪→(東海道本線・山陽本線)→相生→(赤穂線)→東岡山→(山陽本線)→岡山→(瀬戸大橋線)→宇多津→(高徳線)→佐古→(徳島線)→佃→(土讃線)→窪川 1,424.7km 運賃:16,220円
・窪川→若井(土佐くろしお鉄道):4.4km 運賃:210円
・若井→(予土線)→北宇和島→(予讃線)→宇多津→(瀬戸大橋線)→岡山→(山陽本線)→三原→(呉線)→海田市→(山陽本線)→新山口→(宇部線)→宇部→(山陽本線)→西小倉→(日豊本線)→鹿児島→(鹿児島本線)→川内→(九州新幹線)→新八代→(鹿児島本線)→鳥栖→(長崎本線)→長崎
1,679.4km 運賃:18,530円 特急料金(川内~新八代) 1,760円
※経路探索の都合上、宇多津~坂出間が重複
※川内~八代間は肥薩おれんじ鉄道を利用できるが、並行する九州新幹線の運賃・特急料金が区間内でほぼ変わらず、乗車券を連続して作成した方が結果的に安くなる可能性があるため九州新幹線を利用する。
・長崎→(長崎本線)→諫早→(大村線)→早岐→(佐世保線)→肥前山口→(長崎本線)→久保田→(唐津線)→唐津→(筑肥線)→姪浜 203.5km 運賃:4,070円
・姪浜→(福岡市交通局)→博多:9.8km 運賃:300円
・博多→(鹿児島本線)→門司→(山陽本線)→幡生→(山陰本線)→綾部→(小浜線)→敦賀→(北陸本線)→金沢 921.5km 運賃:12,210円
・金沢→(IRいしかわ鉄道)→倶利伽羅→(あいの風とやま鉄道)→越中宮崎→(えちごトキめき鉄道)→直江津:177.2km 運賃:3,900円
・直江津→(信越本線)→柏崎→(越後線)→新潟→(白新線)→新発田→(羽越本線)→秋田→(奥羽本線)→東能代→(五能線)→川部→(奥羽本線)→新青森→(北海道新幹線)→新函館北斗→(函館本線)→旭川→(宗谷本線)→新旭川→(宗谷本線)→稚内
1,437.6km 運賃:15,950円 特急料金(新函館北斗~新青森) 4,000円
※在来線を可能な限り利用すると、津軽二股(奥津軽いまべつ)~木古内間となるが、乗車券を連続して作成した方が比較的安くなり、また列車の本数も限られるため、新青森~新函館北斗間は北海道新幹線を利用する。
・稚内→(宗谷本線)→新旭川→(石北本線)→北見→(釧網本線)→東釧路→(根室本線)→新得→(石勝線)→南千歳→(千歳線)→東室蘭→(室蘭本線)→長万部→(函館本線)→新函館北斗→(北海道新幹線)→新青森→(奥羽本線)→青森
1,380.2km 運賃16,720円 ※経路探索の都合上、旭川~新旭川間が重複
特急料金(新函館北斗~新青森) 4,000円
・青森→(青い森鉄道)→八戸:96.0km 運賃:2,320円
・八戸→(八戸線)→久慈:64.9km 運賃:1,340円
・久慈→(三陸鉄道)→盛:163.0km 運賃:3,780円
・盛→(気仙沼線BRT)→前谷地 116.5km 運賃:2,110円
・前谷地→(石巻線)→石巻→(仙石線)→仙台→(東北本線)→岩沼→(常磐線)→水戸
309.6km 運賃:5,500円
・水戸→(鹿島臨海鉄道)→(鹿島神宮):56.2km 運賃:1,400円+190円
※鹿島臨海鉄道は鹿島サッカースタジアム駅までだが、鹿島サッカースタジアム駅は臨時駅のため、この運賃計算上は鹿島神宮までとした。
・(鹿島神宮)→(鹿島線)→香取→(成田線)→松岸→(総武本線)→成東→(東金線)→大網→(外房線)→安房鴨川→(内房線)→蘇我→(京葉線)→東京
333.0km 運賃:1,980円
※大都市近郊区間の運賃計算の特例上、最安経路で運賃計算され、また途中下車ができない。[要検証]
(2)移動時間・合計金額
合計:8377.5km 運賃106,730円 特急料金 9,760円 計116,490円<120,000円
平均時速を、乗換時間も含め、時速40kmとし、一日14時間(8時~22時)移動すると仮定すると、
8377.5km÷(40×14)=14.9<15日
宿泊費を1泊7,000円と仮定すると、7,000×14泊=98,000円<100,000円
食費を1回1,500円(飲料費込)と仮定すると、
1,500×(15×3)=67,500円<70,000円
予備費として最遠点→自宅までの片道:70,000円
計360,000円
※乗車券について、学割は考慮していません。
3.注意点・あとがき
(1)行程について
・運賃計算についてはサイトを見ながらやったものの、本州~四国・九州にまたがる場合が分からない点が多かったため、+2~3万円見て頂ければ助かります。
・可能であれば、その路線の車両についても調べ、トイレの位置や座席の種類(クロスシート・ロングシート)についても予想できるようになっておくと良いかと思います。
・今回は概略の行程でしたが、実際に行程を組まれる場合には、列車の始発駅を狙いながら組むと、座席が確保しやすくオススメです。
・大都市近郊区間の途中下車については駅員に確認した方が良いかと。
・一部の区間を除き、乗車券の有効日数が長くなることが予想されるので、時間に余裕がある場合は沿線の観光もしてみてはいかがでしょうか。経路上であれば、途中下車ができるはずです。
(2)学割について
・学割を活用するためには、一度全行程を紙やパソコンでまとめ、駅の窓口に相談し、JR線の片道きっぷについて学割を活用できるか聞いた方が良いかと思います。その上で、学校にも相談し、学割の発行枚数についても確認した方が良いでしょう。実際に購入する前には少なくとも駅の窓口・学校には1回以上確認した方が良いかと思います。
(3)体力面・宿泊など
・14日という長行程で、普通・快速列車のみだと尋常ではないほど疲労が溜まると予想されます。そのため、新幹線・有料特急で短縮できる区間は使った方が良いですし、ホテルも休養日を設けて、+1~2日、行程の間に入れながら、無理のない行程にした方が良いかと。
・宿泊先についても、あまりグレードを落としすぎると、却って盗難に遭う可能性が高くなるので、ネカフェやカプセルホテルは個人的には避けた方が良いかと。また、親権者の同意書等は準備するようにしてください。格安で安心して泊まれる宿泊先としては、ユースホステルがあります。
・大容量のモバイルバッテリーは持って置いた方が良いです。紙の時刻表で行程を組めない人は尚更です。