味噌汁にまつわるエトセトラ。
ある女流作家さんのエッセイを読んでいたら「お味噌汁が苦手」と書いてあって、ビックリした。
えっ?
お味噌汁のいったい何が苦手なんだろう?と。
作るのが?
味が?
具をどうしたらいいのか?
子どもの頃、母が作ってくれたのは「食べるお味噌汁」だった。野菜がたくさんの具沢山お味噌汁。だから未だに自分で作る味噌汁は野菜をこれでもか!と思うほどてんこ盛りにする。
具材は何でもいいのだ。
大根、玉ねぎ、なす、にんじん、マイタケ、もやし、豆腐etc 。
意外と美味しいのがレンコン。一時、レンコンが異常に安い時があって連日のように登場していた。
夏野菜のこの時期はどうしてもナスの登場率がグンとあがる。
ちなみに味噌汁は基本、毎朝、食べる。
夏でも作る。
汗をかきかき食べる。
ポイントは必ず刻んだショウガを入れること。冬は身体をあたためてくれるし、夏でもピリリとパンチが効くような気がするのだ。
味噌汁は、一日の始まりにふさわしいエネルゲンともいえる。
最近ハマったのが豆乳ベースにして、ニンニクを入れた味噌汁。
BBQでニンニクをホイル巻きにして網の上で焼くと、まるで茹でたじゃがいものようにホクホク食感になって美味しいけれど、それと似た感じ。
ニンニクを味噌汁に入れるとホクホクの食感が美味しくて、ハフハフと食が進んでしまう。
ちなみに、ニンニクってひと玉に6~7片くらい詰まっているけれど、
4~5片は入れるから結構な量といえば量だ。
ただ、一度に食べるわけじゃなく1回につき食べるのは2片ほど。
これくらいなら許容範囲だろうと。
ところで、お医者さんがおススメするニンニクの一日の摂取量って3~4片くらいがよいそうだ。
閑話休題。
で、味噌汁のお話。
外食や旅館で出される味噌汁。あれは自分にとって味噌汁とはいいがたい。地中海のごとく広大な、汁という名の大海原の中で、申し訳なさそうに漂い浮かぶ豆腐やワカメ、しじみたち。
自分にとって、味噌汁という名の「劇場」においてメインキャストともいえる「具」。彼らの出番が限りなく少ないのは許せない。
あれでは出汁のきいたタダの「汁」だ。
(きっと世の中的には、タダの汁で十分と言われそうだけれど)。
母が作ってくれる料理で好きだったのは、渡り蟹のトマトパスタやピタパンのサンドイッチなど、まるで異国のマンマの味みたいなラインアップになってしまうけれど、自分が自分のために日々こさえる味噌汁は、ささやかだけど、自分にとって自分のための「おふくろの味」かもしれない、と味噌を片手に鍋をのぞきこみながら思う。
さて、明日の味噌汁は何にしよう?
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