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連載小説「オールド・クロック・カフェ」

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京町屋を改装したカフェは、一歩入ると時計の森。そこでは、時のはざまに置いてきた忘れ物を教えてくれる「時のコーヒー」があるという。
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#オールド・クロック・カフェ

『オールド・クロック・カフェ』4杯め「キソウテンガイを探して」(1)

 その店は、東大路から八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。古い民家を必…

deko
2年前
45

『オールド・クロック・カフェ』4杯め 「キソウテンガイを探して」(3)

第1話から読む。 前話(第2話)は、こちらから、どうぞ。 <あらすじ> 八坂の塔の近く、古…

deko
2年前
49

『オールド・クロック・カフェ』4杯め 「キソウテンガイを探して」(4)

第1話から読む。 前話(第3話)は、こちらから、どうぞ。 <あらすじ> 八坂の塔の近く、古…

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2年前
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『オールド・クロック・カフェ』5杯め「糺の天秤」(1)

 その店は、東大路から八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。古い民家を必…

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1年前
58

『オールド・クロック・カフェ』5杯め「糺の天秤」(2)

前話(「糺の天秤」1)は、こちらから、どうぞ。  カラ、ガラガラ……ガラ。  格子戸の音…

deko
1年前
46

『オールド・クロック・カフェ』一杯め「ピンクの空」【ノトコレ版】

 その店は東大路から八坂の塔へと続く坂道を右に折れた細い路地にある。板塀の足元は竹矢来で…

deko
1年前
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『オールド・クロック・カフェ』6杯め「はじまりの時計」(1)

 その店は、東大路から八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。古い民家を必要最低限だけ改装したような店で、入り口の格子戸はいつも開いていた。両脇の板塀の足元は竹矢来で覆われていて、格子戸の向こうには猫の額ほどの前庭があり、隣家との垣で山茶花が蕾をつけている。格子戸の前に木製の椅子が置かれ、メニューをいくつか書いた緑の黒板が立て掛けられていなければ、そこをカフェと気づく人はいないだろう。  そのメニューが変わっていて、黒板には、こんなふうに書かれている。  とき

『オールド・クロック・カフェ』6杯め「はじまりの時計」(8)

第1話は、こちらから、どうぞ。 前話(第7話)は、こちらから、どうぞ。 * * * Furth…

deko
10か月前
59

『オールド・クロック・カフェ』6杯め<全文>

 その店は、東大路から八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。古い民家を必…

deko
9か月前
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