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朔と蓮は商店街で買ったコロッケを頬張る。1年にサックスのうまいヤツがいてさ。蓮がぽつりと語る。文化祭のパートがそいつに決まったんだ。朔には言葉が見つからない。日常は変化する。それを僕らは時どき忘れる。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50
鎮守の森の崖から海に向かって蓮が叫ぶと、藪から何かが飛び出した。青山だ。「蓮か。びっくりさせるな」こっちのセリフだ。葉っぱだらけの頭でキノコを持っている。可笑しさに触発され、蓮は悩みを忘れ大笑いする。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50
ホームルームは席替えだった。湊さんともお別れか。新しい席は窓際の前から3番目。肩を叩かれ振り向くと青山だ。その右隣には蓮。満足していると「今度は隣ね」と湊さんが机を置く。胸が跳ねる。まずは対話からだ。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50
橋にもたれ朔が蓮に話しかける。「蓮はサックス、俺はギターで。文化祭で演奏しないか」「えっ?」蓮が驚く。「自主演奏の部でさ」「俺もやりたい!」河原に降りてた青山が手を挙げる。3人で可能性の源を探そうぜ。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50
シロップを自転車のカゴに乗せて運河に向かう。港のドックに建造中の大型タンカー。クレーンが何本も空を威嚇している。甲板はまだない。船はいいな。地図のない海に進路があるのだから。明日、父がまた航海に出る。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50
蓮が海に向かってサックスを吹く。朔がギターを奏でる。青山はマラカスを振り、洗濯板をバイオリンみたいに顎に挟んで掻き鳴らす。笑い声が空に弾ける。波に挑むサーファー。3人の挑戦もはじまる。潮騒が応援する。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話
自転車で湖のキャンプ場をめざす。3人で練習合宿だ。「楽譜なんて数式みたいなものさ」と青山が曲をアレンジ。パーカッションの腕前は今イチだけど。焚火がはぜる。コッヘルを叩いてリズムをとる。ドラマが始まる。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話
取り壊しが決まった洋館の前にセーラー服が佇む。湊さんだ。朔に気づく。好きだったのになぁ、とぽつり。朔はどきっとする。いつも見ていたのに。なんだ洋館のことか。なじんだ風景に落葉が舞う。追憶が胸をゆらす。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50
神輿の行列が練り歩く。囃子と掛け声が空にこだまする。たこ焼きを頬ばりながら青山が「お囃子のリズムも入れてみるか」と。「それ、いいな」蓮が声を弾ませる。ワクワクが3倍速でふくらむ。展望はあるさ、きっと。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話
放課後グラウンドを通ると、「3オン3しようぜ」と声がかかる。「お前ら最近なにやってんの?」「文化祭で自主演奏するんだ」。蓮がドリブルですり抜け、青山にパス。最後は朔がシュート。3人の軌道が段々重なる。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話
朔の家で最後の音合わせ。文化祭は明日だ。「この2か月楽しかったな」と蓮。「間違えても気にしないでやろう」と朔。「楽しめばいいじゃん」と青山。俺たちのサンクチュアリはここにある。シロップもにゃあと鳴く。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話
文化祭の舞台。青山がマラカスでリズムをとる。朔は弦に指を走らす。蓮がサックスを轟かす。心臓が120ビットで鼓動を刻む。手が胸が熱くなる。拍手と笑いが体育館をゆらす。動機はちっぽけでも響く旋律となった。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話
シーズン前のゲレンデを3人で登る。文化祭の興奮とエネルギーが燻る。「クリスマスコンサートしないか」と青山。「いいな」「やろう!」朔と蓮が叫ぶ。初雪が舞う。まずは草そりレースだ。俺たちのロック魂も舞う。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話
数学の授業中、隣からメモが。湊さんの丸い字で「また、何かするの?」朔はそっと横を向きうなずく。青山が背中を小突く。音楽と数学は似てると青山はいう。そう考えると数学も面白い。変化は思わぬ形でやって来る。 <登場人物> 朔:主人公・中学2年 蓮:幼なじみ シロップ:朔の飼い猫 湊さん:同じクラスの女子 青山:クラスメイトの男子 朔の父:遠洋タンカー乗り (to be continued) * * * * * リターン篇は50話