母のふきのとう味噌
春ですね。季節なのですね。新聞にいくつか「ふきのとう」の話題が出ていました。
昨日の朝日新聞の天声人語も、フキノトウでつくったフキ味噌の話でした。天声人語氏が作ったとのこと。俳句も紹介してくれています。
「蕗の薹 見つけし今日は これでよし」細見綾子
私の母は料理が上手でした。フキノトウ味噌も作っていました。
たくさんではありません。でき上がったフキノトウ味噌を、小さな容器に入れて送ってくれました。母の作る料理は、結構甘みがきいていることが多いのですが、それでもこれは少し苦くて、春の香りがしました。
貴重なものなんだなと思いました。
「生えているところ見つけたのよ」
「誰にも教えないんだ」
嬉しそうに言っていたのを思い出します。
松茸とかタケノコとか、生えているところは、他の人に教えないと聞いたことがあります。自分だけの場所。他の人に取られないように教えない。
それだったのですね。
作り方を私は知りません。教えてもらっておけば良かったなと思います。
フキノトウ探しからしないとね。
北海道に住んでいた頃は、山にワラビを採りに行っていました。九州から遊びに来た祖母といっしょに、ワラビ取りにいった写真が残っています。祖母だけが写っていますが。
母を思い出すとき、作ってくれた料理とともに思い出すことが多いです。
ちらし寿司、茶碗蒸し、カボチャのスープ、水餃子(これは父親が大陸から持ち帰った味)、それから、ミカンの缶詰の入った牛乳寒などなど。
私は、そんなに母の味を思い出すことができるのに、子どもたちに「実家の味は?」と聞くと、「手巻き寿司かなあ」と言うのです。それって、手料理?
*ヘッダーお借りしました。ここら辺にもあるのかなあ。
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