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『この平坦な道を僕はまっすぐ歩けない』読書日記~岩井勇気著

先日、ちょっとだけ書いたように、隣り街の本屋さんで買いました。歯医者さんまで時間があったので。単行本は買わないと決心したのに。何だか引っ張られてしまって。

漫才コンビ「ハライチ」の岩井さんがエッセイ本を出しているというのは、どこかで聞いていました。だから、平積みの、この本に気がついたのだと思います。コンビとしては、相方の澤部さんの印象が強いです。「探偵ナイトスクープ」の探偵もしていたので。

面白くて、さっと読んでしまいました。岩井さんは、漫才のネタ担当だそうです。考えてみたら、ネタを書く人は、世の中をしっかり見ているに違いない。そして、どこか斜に構えて、面白がる人が多いのじゃないだろうか。

どの話も、何気ないフツーの出来事です。「大きな出来事」も起こっていない。でも、

大きな出来事に見えることだけが人生を動かしている訳ではない。人生はそんな〝かすか〟が積み重なってできているのだ。

「おわりに」より

この、かすかなことをすくい取る感性が、この本にはあると思います。可笑しくて、フフッと鼻から息が出る。

選べないけど、私のベスト3 かっこ内は、私の一言。

1.「許す」をテーマに生活してみたら (許すと見下すは紙一重?)
2.『オペラ座の怪人』の怪人にあきれてしまう(ボケがツッコんでいる)
3.思いつきで函館に行こうとしたら、失敗した(お疲れ様)


それと、もう一つ、読んでいて思ったこと。
「ハライチ」だけに、ハラハラするのです。(ん?)

フツーの出来事なのに、これからどうなるのか、ちょっとドキドキする。これは「読ませる力」だと思います。文章力。さすがネタ担当。

              ***

さて、これは岩井さんの3作目。私は前2作を読むのでしょうか。
読んでみたいけど。

図書館にあったらいいな。
文庫本になるのを待つか。


*ヘッダーは、街角で。こんなところに。不動産屋さんのオフィス。

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