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書評

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ヨミタイモノ、ココニアリマス。
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2023年6月の記事一覧

現代詩を、聴く。

小池昌代/林浩平/吉田文憲(編著)『やさしい現代詩(自作朗読CD付き)』を聴く。 そう、聴い…

既視の海
1年前
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ご安心ください。上橋菜穂子『精霊の守り人』・「守り人」シリーズは、いわば「徹夜物語」。次から次へと読み進めたくなるので、朝は目を赤らめたり、1日1冊ずつ購入したり、続きの在庫がなくて地団駄を踏んだり。徹夜小説・徹夜マンガは全巻購入してから読み始めるのがいいと、バルサに学びました。

既視の海
1年前
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梨木香歩『村田エフェンディ滞土録』を読む。『家守綺譚』『冬虫夏草』の綿貫や高堂の朋友・村田が留学した土耳古(トルコ)の滞在記。ディミィトリスと訪れた古代大城壁の場面がいい。下宿先の鸚鵡もいい味を出してる。It' s enough! 終盤のディクソン夫人の手紙に胸を締めつけられる。

既視の海
1年前
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グレイス・ペイリー『人生のちょっとした煩い』【書評】

グレイス・ペイリー『人生のちょっとした煩い』を読む。 グレイス・ペイリーが生涯で3冊しか…

既視の海
1年前
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梨木香歩『冬虫夏草』を読む。『家守綺譚』の続編。行方知れずとなった愛犬ゴローを探しに、文士然としてきた綿貫征四郎が鈴鹿山中をめぐる。その地ならではの暮らしを守る人や人にあらざる者との交歓が胸にしみる。ことばの使い方も魅力的。本を持つ左手が薄くなりゆくのが切なく惜しく感じた。

既視の海
1年前
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語り得ない言葉を、読む——梨木香歩『家守綺譚』、山本昌代『応為坦坦録』

拝啓 葉のうえにそそぐのが霖雨ではなく沛雨であることにため息がこぼれます。折節の移ろいは…

既視の海
1年前
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