工学部学部卒が働きながら英語や国語の教師になる方法
はじめに
大学在学中には教師になる気は全くなかった。
だから、教員免許取得に必要な単位を大学在学中時代は1つも取ってないつもりだった。
しかし、社会人になってもう一度自分のやりたいことを見つめ直した結果、英語や国語の教師になりたいと思った。
一方で社会的身分を失うわけにもいかず、また生活するためにはお金を稼がねばならない。
そういった人へ向けて、高校一種・英語の教員免許を取得する方法について話そうと思う。
単位取得の方法
手順を説明する前に単位取得の方法について解説する。
①通信制大学に4年間通い、単位を取得する
この方法が最もポピュラーである。
しかし、通信制大学に4年間通うことによって教員免許を取得するには、スクリーニングを行わなければならない。
また、3年次以降の教育実習では2ー4週間程度を要するので、通信制大学のみで働きながら教員免許を取得するのは現実的ではない。
つまり、今の仕事をどこかでやめて、教育実習に望まなければならない。
②科目等履修生として1学期で単位を取得する
科目等履修生としてどこかの大学に入学し、有給を駆使して科目も履修する方法がある。
しかし、この方法のみでは教育実習を受けることが困難である。
大学としては大学の看板を背負わせてまで科目等履修生を教育実習生として送り出すのにはリスクがあるためである。一説によると出身大学であれば、教育実習を受けられる可能性もあるので大学に連絡してみるのも手ではある。
しかし、教育課程を全く履修していない工学部卒にとっては科目等履修生のみで教育課程全てを履修するのは事実上不可能に近いと考える。
③科目等履修生として集中講義で単位を取得する
この方法は教育課程の単位が残りわずかに足りない場合に用いることができる。
通信制大学では、職業指導や体育など一部の単位が取得しにくかったり、できない場合があるため、通信制大学に通いながら他の大学の集中講義で必要単位を取得する場合に用いる。当然、これだけでは教員免許は取得できない。
手順
さて、実際に教員免許を働きながら取得する方法について考えよう。
その方法は教育実習を受けずに教員免許をとることだ。
実は工学部卒では単位を取得しているうちに気づかない間に「高校一種・工業」という教員免許の単位をある程度取れている可能性がある。
まずはこの要件を満たすか調べてみよう。
例えば、北大の場合は情エレ以外なら取ることができる。
そこで、まずは高校一種・工業の単位を取得することを目指す。
「おいおい、おれがなりたいのは英語の教師なんだよ」
と思うかもしれないが、まずは高校教員の免許を取ることが先決なので、ちょっと聞いて欲しい。
実は高校の教員免許を1つ持っていると他の教科の教員免許は24単位取得するだけで取ることができるのだ(同校種他教科免許を根拠)
つまり、高校の工業の教員免許を持っている人が英語の教員免許を取ろうとする場合、たった24単位取得すれば英語の教師になることができる。
しかも、高校教員の免許を持った人が他の科目の教員免許を取る際には教育実習や介護実習は必要ない。
「いやいや、ちょっと待ってほしい、高校一種・工業の教員免許を取るのに、結局教育実習が必要なんじゃないか?だとしたらやっぱり仕事を辞めないといけないじゃないか」
と思うかもしれない。
でも大丈夫だ。
高校一種・工業の免許はやや特殊で、本来であれば教育実習や介護体験でおさめるべき単位を専門科目の単位で置き換えることが出来る。
この専門科目の単位が工学部の時にある程度取れていれば、比較的簡単に工業の高校の教員免許を取得できるのだ。
この方法によって高校一種・工業の教員免許を取った後、通信制大学で高校一種・英語の教員免許を取得する。
具体的にやること
①教育教職関係の学力に関する証明書を発行する。
高校一種・工業の教員免許を取るために必要な単位を大学でどのくらい満たしていたのかを大学に問い合わせよう。僕は北大卒だったので、北大の卒業生の証明書発行を行った。
②高校一種・工業の教員免許を取得するために必要な単位のうち通信制大学で取れないものを集中講義で取得する。
高校一種・工業の教員免許には職業指導という科目の履修が必要だ。
しかし、調べた限りでは職業指導は通信制大学ではやっていなかった。
そこで、有給を使って集中講義で職業指導を履修する。
ほとんどの大学が集中講義の予定を公開してないので近くの大学から片っ端に電話することになるだろう。
③通信制大学に入学。工業の単位を取得し、教員免許を取得
集中講義で通信制大学で取れない単位を取得した後、工業の教員免許を取るために通信制大学に入学する。この時気をつけなければならないのは、英語の教員免許を取ることができ、工業の教員免許を取る上で満たしていない単位を取ることができる大学であることだ。
そして、工業の教員免許取得要件を満たし、教育庁から教諭免許状を取得する。
④そのまま通信制大学で更に英語教員に必要な24単位を取得する。
同校種他教科免許を根拠に24単位取得する。(2年間をめど)
⑤英語の教員免許を同校種他教科免許を根拠に取得する。
以上で社会人として働きながら最短で教員免許を取得することができるだろう。
詳しく必要な単位などに関しては工学部卒業時に取得していた単位によっても異なると考えられるので、まずは卒業大学に教育教職関係の学力に関する証明書を発行してもらい、通信制大学で取得できる単位や教育庁に実現可能かどうかなどを問い合わせていくのが良いだろう。
おわりに
ここまで書いておいてどうかと思うが、僕自身は情エレ卒なので工業をとることができなかった。
しかし、今回は方法論として誰かの参考になれば幸いである。
参考サイト
以下のサイトはとても参考になり、本記事を書く際の根拠となっているので是非見てほしい。
工学部を出た社会人が教員免許(高校一種 工業・情報)を取る方法
記事はここまでとなるが、もしこの記事を読んで参考になった人、また、無事、教員になることが出来た人がいたらぜひ100円を投げていってほしい。
読んでいただき感謝いたします。
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