2020/04/19

起きて、水を求めて自室から廊下に出た。住人が一人、走りに外に出るところだった。みな、それぞれに運動不足を感じている。僕の住んでいるシェアハウス(通称フグハウス)には、数理系インドア人材が3人と1匹で住んでいる。(1匹とはもちろん拙フグのことだ)

家に引きこもるのに長けた人材である我々であっても、時には全身の筋肉を震わせる必要があることが分かる。電気屋にも、大学図書館にも、本屋にも行けない状況は、精神的に辛い。市井一般のもっと日頃から体を動かしている人たちは、さぞストレスを感じているだろう。お気の毒とウイルスの毒を天秤にかけるならやむを得ないか。

餃子を焼いてアマニ油をたっぷりかけて食べる。謎の草……アイスプラントにシーザードレッシングとえごま油をかけて食べる。チーズの味がする。シャリシャリする。そこそこお腹はふくれたものの、頭は起きていない。先日は、ほとんど寝られなかった。

最近見たアニメで、主人公の妻が「夜寝られないなんてことは大変なこと」という趣旨のことを言っていた。優しい。生きていることへの、基礎的な優しさがある。睡眠のままならない人間はどこか不完全で、その欠陥に自覚的にならないと、人生に大きな穴を開けることになる。僕は夜寝られないときは「寝れん」とつぶやくか、あるいは「寝てる」とつぶやく。どちらも諦めを違う側面から観察したものだ。

そういえば今月の別の眠れない夜に、長い昔話をつぶやいたあとで「この話の続きは、次に寝られなかったときにでもするよ」と僕は予告していたような気がする。満足して眠ってしまって、起きたら話がどこまで進んだかすっかり忘れてしまった。ルール2「2のつく夜の時間帯に投稿する」日記を書くことによって、今日の問題をできるだけ解決して夜を迎えたい。

問題が見つからないまま、朝を迎えている。
その問題意識を抱えたまま、ただ体力の限界を迎えて二度寝した。

昼過ぎに再度起きると、別の住人がランニングへと出る寸前だった。はやってるのか。エスプレッソを1杯飲んで、自室に戻る。マットレスに寝転んで、データベース技能の理論書を前半だけざっと読む。読んでいてつっかかるところをいくつか見つけたので、繰り返し読んで滑らかにしていく。急に通販サイトを開いて、足つぼを押すための道具についての知見を深める。

15時頃、日中で最も空いている時間帯に、スーパーへ行く。多くの肉と野菜を買った。帰りに家の郵便受けを確認する。マスクはまだ届いていない。

ルールその3「当日のTweetを日記に含める」焼肉を完全に食べた後、水をガバガバ飲みながら、労働基準法の今月からの改正点の話をして盛り上がった。ノンアルコールビールを買うのを忘れていたのに気づいた。

焼肉が僕の体を駆け巡り、気の粘りが芽生える。自室で黙々とピクロス的な仕事を果たしていく。留学生から預かったマシンの調子もよくなった。英単語があと半分(1000語)残っている。半日寝ていたからだ。学習単語数は嘘をつかない。サクサク進めていく。リハビリに、過去に趣味で作ったスプレッドシートを、データベースに取り込んで正規化する。これもピクロス的なものだ。

ゲーム会社から「この間お遊びになったピクロス的なゲームは面白かったですか」とアンケートが来る。肯定的なレビューを返信した。

(2020/04/20 へ)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?