見出し画像

口腔機能低下症をはじめる

 お世話になっております。田舎歯科医のひとり言です。

 令和6年6月からの改訂で口腔機能管理の実績が、か強診に匹敵するものの基準に入るということで、今回はこの話題から扱っていきたいと思います。

 小児の口腔機能管理の方もいずれnoteの方で記事にしていたいと思うので、今後ともフォローなりいろいろよろしくお願いいたします!

まず何すればいいの?

 口腔機能低下症は簡単にいうと、ご高齢の方も残存歯が増えてきて素晴らしいけど筋力低下して噛めなかったら元も子もないから筋トレさせてくれーや、って国からお願いされていると僕は理解しています。

 具体的にどんなことをするかは

僕が説明するよりも絶対この本!笑
 教科書的にわかりやすく、さらに算定の仕方まで丁寧に説明してあります!!

 基本的には7項目の検査をして3つ引っ掛かれば、口腔機能低下症の診断がつきます。(診断がつかなかったら口腔機能低下症の疑いで検査のみ算定)

 診断ついたら筋トレスタート。最短毎月の管理料が算定できる仕組み。筋トレに関しては色々ありますが詳しくは本で!

 ただまず始めるためにどんなのからやればいいのかは下のツイートでも見てください笑


いざ始めるにあたって

 さぁ初期投資です。

 個人的にはグルコセンサー&舌圧計はもう迷わずどっちも買った方がいい時代にきてると思います。

①口腔衛生状態不良→見るだけ
②口腔乾燥→ムーカス(7.5万)orサクソン
③咬合力低下→オラモ(22万)or20歯未満
④舌口唇運動機能低下→下記ツイート
⑤低舌圧→舌圧計(14万)
⑥咀嚼機能低下→(3.5万)
⑦嚥下機能低下→アンケート

課金どころは4つ。いろんな先生が言われてるのでいいと思いますのでなぜその2つかは割愛。

 舌圧は小児口腔機能発達不全症にも算定できるようになりますし、グルコセンサーは義歯の基礎点上げるのにも使えます。さらにグルコセンサーは施設基準がありますので、"やってる感"も出せちゃったりするわけですね…笑

いざ導入へ…

 では、器材も揃い(?)始めるとなりましてどんな風にやっていけばいいか迷いますよね。

 「あんたは筋力落ちとるから口腔機能低下症の検査させてーや」ってなかなか言いにくいですよね…。できるものならP検査のように自然に検査に入りたいものです。

 ここでもう一度考え直します。口腔機能低下症の検査は国によってやることを推奨されているものです。なので、タイミングを決めてコンスタントにお声掛けできるようにしていく必要があると考えます。

 たとえば、2割や1割負担の患者さんのSPT管理の中に組み込む。3ヶ月に1回だとして

1月 SPT パノラマ

4月 SPT 口腔機能検査

7月 SPT

10月 SPT 口腔機能検査

のように、算定的にもパノラマと被らないように行い負担額が大きくならないように調整しながら行うのが良いかな、と思います。

 無理に半年に1回やらないで1年に1回とかでも、アリだと思いますし、舌圧が引っかかればSPT毎に舌圧検査行ったりもアリだと思います。

 とにかく、自然に、最初の1回。

 「口腔機能落ちてないか検査させてもらってもいいですか?」

これを提示できるように。

 こんな感じで導入していけたらいいかなって思っています。

まとめ

 口腔機能低下症のノルマがどのくらいになるかはわかりませんが、そんなに多くはないと思うので無理のない程度で取り組めたらいいですね。

 スムーズにできるようになってきたらオラモは現実的ではないにしてもムーカスは時間面や診断をつけるために拾いやすくするためには良いものなので購入したくなってくるはずです。

 今まであったものではないので何からしたらいいのかわかりにくい分野ではありますが、医院規模によってどこまで取り組むか。

 保険医的には今後求められている分野なのでもう一度考えてみる時期かもしれませんね。

 ではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?