あれも一種の"憑き物"だったのかな

この記事を見て、過去を振り返ってみた。
似ているような似ていないような。

今から15年ほど前。私は某SNS（以下、T）を始めた。Tは私に色々なことを体験させてくれた。新たなコミュニティへの参加。これまで自分だけではたどり着けなかった世界に導いてくれたといっても過言ではないだろう。実際、Tを通してかけがえのない友人を作ることができた。Tのおかげで毎日が楽しい。色々な人の投稿を見るのが日課となっていた。
Tを通して参加したコミュニティの中に、あるグループを応援するというものがあった。そのコミュニティに加わっている人間の熱量はとても高く、グッズが出れば即購入。という人が多数を占めていた。そのため、当然そういう人たちの声は大きく聞こえる。良くも悪くも周りの色に染まりやすい私は、「自分も買わなきゃいけない」と思い込み、多少無理してグッズを購入する人間になっていた。

それが、ふとしたきっかけで断ち切ることになる。

仕事が忙しく、そのコミュニティの投稿を見ない日が続いた。その間、好きなグループの新しいグッズが発表されて吐いたのだが、そこに気を回す余裕もなかった。仕事が落ち着いた後で気が付いた。

「お金、もったいなくない？」

あれほど、新しいグッズが出たら買わなければいけないと思っていたのに、コミュニティから離れていたらそのような考えが無くなっていた。冷静に考えてそうだ。グッズを買わなければ応援ができないというわけではない。購入したグッズはあくまでも自分のもので、他人にどうこう言われる代物でもないし、買わなかったからと言ってペナルティがあるわけでもない。「なぜ俺はあんなにグッズを買っていたのだろう」

そこからはグッズは買わなくなった。もちろん、「いい」と思ったら買っているが、そうでもないものは買わなくなった。

おかげでそこからは余裕のある暮らしができるようになっている。