猫とドラゴンを連れ、少年は宇宙へ ~神様はメタバースの向こうに~ 6-10
6. 手掛かりはヘアクリップ
「和ちゃん、ごはんよぉ――――」
ママの声で目を覚ました和真は、ベッドから身を起こし、寝ぼけ眼で周りを見回す。
「あれ? 俺、寝ちゃってた? え? いつから……?」
すっかり薄暗くなった部屋は、何事もなかったようにいつも通りだった。
和真は一生懸命に思い出す。
芽依にメタバースを案内してもらって、画廊に行って、変な男に絡まれて戻ってきて……。
「あれ? その後どうなったんだ? 芽依は?」
和真はその後の記憶がすっぽりと抜けていることに