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「アスペ」の傾向と対策①

先日の記事には、「アスペって結局どんなもの?」というざっくりした内容をまとめました。
ここからは、もう少し掘り下げた上でいわゆるアスペな同僚や部下とどうやって仕事をするかというお話を何回かに分けて書く予定です。
私自身の体験と、これまでの職場等で見聞きした範囲で例を挙げますが時系列を変えたり、限りなく実体験に近い例え話だったりします。
私自身の体験談以外はフェイクありだと思ってください。

アスペな同僚、部下とどう付き合うか

これはとても難しい問題だと思います。
アスペでなくても変な人や扱いづらい人はいくらでもいますが、「正解がない」というのが一番の問題です。
アスペが100人いたら100通りのアスペなので、アスペ同士でも「あいつはあかん、わからん」となる人もいるのです。

世間一般の多くの人が「アスペっぽい」と思う性質は結局は濃度の問題だと思うのです。
私はアスペっぽさの要素が欠片もない人はおらず、その要素の濃度が人によって10%なのか50%なのか300%なのかみたいな差だと思っています。
アスペが得意なこと、苦手なことも人それぞれです。
私は言語は比較的得意ですが、器用さはあまりありません。
基本的にアスペは私のように運動音痴な人、不器用な人が多いのですが、もちろん例外もあります。

対策について話をする前にもう少し

アスペの特徴はいろいろありますが、最大の特徴は「能力の凸凹」です。
出来ることと出来ないことの差が激しいことで疲れるのです。
本題に入る前に長くなるのが申し訳ないのですが、ここを知った上でないと対策を考える時に判断を誤ると思うのでお付き合いください。

アスペの診断の指標のひとつに「WAIS-Ⅳ知能検査」があります。

小難しい用語が出てきて長くなるので、気になる方は参考サイト見てください。
10〜15種類の検査を行うことでどの分野の能力が得意か不得意かがわかります。
「言語理解指標」「知覚推理指標」「ワーキングメモリー指標」「処理速度指標」のそれぞれの指標とそれらを総合した全般的な知的能力が算出できます。

言語理解は言語による理解力・推理力・思考力に関する指標です。
仏教用語みたいな見慣れない言葉の字面を見て、どういう意味か説明するみたいな設問があった気がします。
知覚推理は視覚的な情報を把握し推理する、視覚的情報に合わせて体を動かすといった力に関する指標です。
積み木とかパズルとかですね。
ワーキングメモリーは一時的に情報を記憶しながら処理する能力です。
簡単な暗算とかだったかな?
電話応対なんかがこのあたり関係するでしょうね。
処理速度はそのまんまですが、情報を処理するスピードに関する指標です。

ちなみに私自身が受けた時の結果は言語理解がIQ120くらい、それ以外の3つがIQ90〜95くらいでした。
みなさんご存知かもしれませんが年齢相応でIQ100なので、90とか95でも十分普通の範囲です。
IQが20以上違うとコミュニケーションが困難になるという話もありますが、自分自身の中でこれだけばらつきがあればそりゃしんどいですよね。
当然ながら、この能力の凸凹は人によって差がありますし、単純にその日の体調や病院で行うので緊張してうまく出来なかった、なんてこともあるのでテスト結果が絶対ではありません。
テストではうまく出来たけど、実際の生活の場ではうまくいかないと言うこともあり得ます。

アスペにありがちなトラブル

まずは、その人が「何が出来て、何が苦手なのか」「どういう手段なら指示が理解出来るのか」を知るところからです。
次に「(トラブルが起こった時)どういう点を改善すればよいか」ですね。
本人に自覚があって(もしくは理解している人がいて)話を聞ければ一番いいのですが、おそらくトラブルになるような人はそもそもこのあたりの認識がずれています。

細かく言い出すといくらでも出てくるんですが、トラブルになる原因はだいたい以下に関係することです。
・身だしなみ
・遅刻、忘れ物、書類やロッカーの鍵など大事なものをなくす
・人間関係

アスペの、特に男性が起こしがちなのが身だしなみの問題。
頭は寝癖だらけ、ヒゲを剃らない、シャツがヨレヨレ、シャツの裾が飛び出していても気にしない、お風呂に入らない、爪を切らない等々。
アスペの女性に同じ問題がないとまでは言いませんが、身だしなみの問題は女性には少ない気がします。
ファッションに無頓着なのは女性でもありがちですが、不潔というのとはまた方向性が違ったりするんですよね。

身だしなみにも関係してきますがTPOに応じた振る舞いが出来ないというのは、男女共にありがちなトラブルです。
相手の気持ちや考えを読み取ることが出来ない、社交辞令を言葉通りに受け取る、嫌味が嫌味にならない等々、いわゆる「空気が読めない」というやつです。
それを言うことで相手がどう思うかを察することが出来ないので、思ったことをそのまま口に出してしまうのです。
気になったことを気になったままにするのは嫌(結局は相手の気持ちを察せないので言わない選択肢を取れない)という自分の都合しか考えられていないパターンです。

逆に、あれこれ考えすぎてフリーズしてしまうタイプもいます。
「最悪のパターン」を考えすぎて、何かが起こる前から勝手に動けなくなる自縛自縄に陥りパニックになって結局変なことを口走るタイプがこれです。
私はどちらかと言うとこっちです。

遅刻や忘れ物、ものをなくすのもアスペあるあるです。
これらは一言で言うと「注意散漫」が原因なわけですが、その注意散漫が何が理由で起こるのかは様々です。
他に気を取られることがあったからとか家の鍵が見つからなくて探し回ってたとか、ぼーっとしてて気付いたら乗り過ごしただとか、障害関係なくありがちな理由だったりしますが何と言うか深刻度が違います。
普通の人なら「めったにない」くらいの頻度だと思いますが、アスペだと毎日、家を出る時、会社を出る時、寄り道をした時…といった具合に1日に何度でも起こったりします。
ただ、当然ながらアスペだからといってみんながみんな遅刻したり、忘れ物やものをなくしたりする訳ではありません。
自分で対策を取れるかどうかです。

今後の記事の内容

さて、まだまだ話は尽きないのですが記事が長くなりすぎてしまうので続きは②、③として書こうと思ってます。
②は私自身はどうやって生き延びてきたのかというお話、③では実際アスペな同僚とどう仕事してるかのお話を書くつもりです。
ただ、③のお話は忠実に書こうとするとリアルそのままになりそうで、そうなると同僚たちのプライバシーに関わってくるので私の話の延長線上で書こうかなとも思っています。
ちょっとこれは書いてみないとわからないので、記事をアップするまで気長にお待ちください。












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