見出し画像

【取材裏話】J-POPジェネレータでは絶対に再現できない「君に再び出会えた奇跡」の瞬間

コロナ禍が終わらぬまま過ごす事になった、とてもめでたい気持ちにもなれない年越しのひととき、皆様どう過ごされたか知りませんけれども、とりあえず大晦日の夜は何もなくともどこのお宅においてもNHKの総合テレビにチャンネルを合わせて「紅白歌合戦」を見るのがこの国の人々のならわしになっている。毎年お馴染みだったはずの国民的歌番組は第71回目にしてコロナウイルス感染拡大防止を理由に「無観客開催」となる異例中の異例の事態。あらゆる意味で世にも異様な光景が見られたのだ。それで出場する歌手がジャニーズゴリ押しだのNiziUが何だの鬼滅がどうだの、全くつまらん、見る価値もないなどとボヤくのは「お前が歳を取ったからそう思うのだ」、つまり中高年の証である。

画像1

最近の邦楽はとにかく薄っぺらい、くだらんとオッサンから非難される近年の「J-POP」とやらの傾向を皮肉るように、J-POPっぽい歌詞を自動で生成するサービス「J-POPジェネレータ」というサイトがあって、これも2010年頃からサービスを開始していて10年以上も続いているのだ。AKBがどうこう文句を垂れる以前に“モー娘。”台頭の時点で文句を言い始めていたのが我々取材班のオッサン度合いなので、そこんとこお察し頂ければと思う。とりあえず何度かJ-POPジェネレータを読み込んでみると「会いたい会えない」「君と出会えた奇跡」「桜舞い散る」うんたらかんたら、そんなフレーズが高確率で出現します。概ね偏差値45以下の所謂マイルドヤンキーの胸を打つテッパン歌詞がほんの1秒足らずで生み出せるという奇跡のようなサイトですね。

で、よくよく考えてみれば、当方が街歩きやそれに伴う取材活動を本格的に始めて、今年で15年を迎えた事になる。15年もこういう事を続けていると、普段の日常では決して味わえないレベルの「とんでもない“奇跡に出くわす瞬間というのがある。本当にくだらない話かも知れないが、今回はそんな裏話でもしてみたいと思う。

ここから先は

2,524字 / 11画像

¥ 150

引き続き当編集部の事業収益が芳しくなく、取材活動に制限が掛かっている状況ではありますが、編集部長逢阪の命ある限り執筆を止める事はございません。読者の皆様からの応援が当編集部にとって心強い励みになります。どうぞ宜しくお願い申し上げます。