【令和の猪飼野】大阪市内唯一の「養豚場」が鶴見区にあると聞きまして【中国人朝市近く】
戦前の頃から、近代化の波に乗って工業都市化が進んでいく中で全国最大の在日コリアン集住地となった大阪市には「猪飼野」と呼ばれていた地域が存在する。生野区の御幸通商店街を中心とした、鶴橋駅・桃谷駅・今里駅あたりに囲まれた範囲のエリアを指して言う訳だが、その呼び名は行政上の地名からもとうに外され、知る人ぞ知るものとなっている。
猪飼野の地名の起こりは“猪甘津(いかいつ)の橋”という、日本書紀に記述された橋の名から始まっているとされる。鶴橋の地名由来となった「つるのはし跡」にその歴史の痕跡を辛うじて留めているのみだが、どのみち養豚技術を持った渡来人が当地に豚を持ち込んで飼っていたという所から来ている地名である。
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