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うちなーんちゅ探訪記

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日本本土に移り住んだ沖縄県出身者・ウチナーンチュが暮らす土地の数々を訪ね歩いた記録。大阪市大正区をはじめ全国各地に散在するリトル沖縄を求めて。(奄美諸島出身者・アマミンチュ含む)
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記事一覧

重工業地帯アイランド大正区最南端の街「南恩加島・大運橋通」にある激寂れ商店街

沖縄出身者とその子孫が多数暮らす大阪ベイエリアの工業地帯アイランド「大正区」を巡るレポート、前回まではサンクス平尾商店街とその周辺の街並みを見て回ったが、今回はその南隣にある南恩加島地区を見て回る。こちらも同様にウチナー密度の高い下町である。 大正区内の約4キロの区間を南北に貫く「大正通」を通るバスに乗ると、その最も南側にあたるのが南恩加島。「大運橋通」バス停で下車。大正通は大運橋交差点で西に折れ、同じ大正区の離れ島となっている鶴町方面に伸びている。

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【おきナニワん】一等ガチな沖縄タウン「大正区平尾」で喰らう琉球ソウルフードの数々

沖縄出身者とその子孫が多く住む大阪ベイエリアのコアな下町「大正区」の奥地、鉄鋼・船舶関連の大工場がひしめく錆色の工業地帯、誰も見向きもしない都会の中の離れ小島のようなロケーションに、遠く離れた琉球から流れ着いた人々が世代を超えて大阪で育んだ独特の食文化が受け継がれている…ちょっとときめきませんか、そこの貴方? 前回のレポに引き続き、再び大正区南部の平尾地区に点在するガチな沖縄ソウルフードを食わせてくれる店を巡る事にする。こちらはサンクス平尾商店街近く、平尾公園の日常風景でご

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【おきナニワん】本土で最も沖縄に近い街…大正区南部の激寂れアーケード商店街「サンクス平尾」

日本本土最大級の沖縄出身者集住地である「大阪市大正区」のガチなウチナータウンを知るためには、大正区の“先っちょ”でしかないJR大正駅周辺の飲み屋街を訪ね歩くだけでは不十分だ。駅に近く、お誂え向きな佇まいの沖縄酒場が密集するあの界隈は“入門編”でしかない。ガチな“おきナニワん”を堪能するならば、目の前の大正通を往来する路線バスに乗って片道3キロほど離れた区の南部にある平尾地区まで来るべきである。 大正駅前からバスに揺られる事15分。平尾バス停を降りて大正通りを東に入ると、「サ

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ガチな沖縄タウン大正区最南端の街「南恩加島」の渋すぎる下町風景とウチナーめし

日本本土最大級の沖縄出身者集住地、大阪ベイエリアの重工業地帯アイランド・大正区の最南端に位置する街「南恩加島」を巡るレポートの続きである。前回は大運橋通バス停そばの二つの商店街を歩いたが… 今度は商店街を外れた周辺の住宅街を見て回る事にする。巨大な鉄鋼工場がひしめく大正区でも最もインダストリアル感ドギツく空気の悪い一画にあって、その街並みはより一層ガチなものとなる。「向こう三軒両隣」的な古い長屋が連なる生活空間は、まさに“昭和”を今に引きずるかのようだ。

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【沖縄と尼崎】暴力団事務所は排除されても“老いてなお盛ん”なアマの琉球ゲットー「尼崎市戸ノ内町」を歩く(2023年版)

大阪市に隣接し、工業都市として戦前より栄えてきた歴史のある「尼崎市」。市外局番まで大阪市と同じ“06”だし、街の歴史も阪神工業地帯として共に歩んできたお土地柄。とりわけ有象無象のアウトローや流れ者もやってきては治安の悪さでも長年悪評を振りまいてきた。 そんな尼崎の中でも最寄りの鉄道駅からも遠く離れた市街地のド外れにあり、大阪府との境のギリギリキワッキワんところで靴下型の中州地帯が形作られる“陸の孤島”のようなロケーションに沖縄県出身者が集住する“アマの琉球ゲットー”と呼べる

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【おきナニワん】せんべろバッチコイ!沖縄料理居酒屋が集積する大阪の琉球ゲットー「大正駅前」の喧騒

概ね下町ばかりの大阪市内24区中でも特に異色を極めているのが「大正区」という地域。大阪臨海部に位置し、四方を木津川や尻無川などに囲まれた“島”となっており、その島の北端部にJR大阪環状線と地下鉄長堀鶴見緑地線がかすめている以外は鉄道駅もろくすっぽ存在せず、区民の足はもっぱらバス。古くから工業集積地として栄えた事もあって働き口を求めて沖縄や奄美諸島からの移住者が暮らしてきた。区民の4人に1人が沖縄にルーツがあるとか、もう何度もこの場で同じ話を語ってる気がしますけれども、やっぱり

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【おきナニワん】その昔、大正区にあった沖縄出身者スラム「クブングヮー」とは何だ

日本最大級の沖縄出身者コミュニティが形成され、人口の3分の1だか4分の1は先祖が沖縄人と言われている「おきナニワん」な街、大阪市大正区。街のあちこちに沖縄料理屋があったり、玄関先にシーサーを置いていたりする家をフツーに見かけるほどの密度の高さだ。 NHKで放送された連ドラ「ちゅらさん」以降、沖縄観光のメジャー化なども相まって沖縄に対するイメージは概ね良いものに変わった。しかしその昔、貧困から逃れるため本土に渡ってきた彼らの祖先は「沖縄出身者」である事を理由に不当な差別を受け

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【尼崎市】ガチでダウンタウン過ぎる「JR尼崎駅」周辺のド下町風景を眺める

とある住宅ローン専門業者の「本当に住みやすい街ランキング」の1位にまさかの「JR尼崎」が選ばれた事が報じられ、もしかするとその事を鵜呑みにして本当にこの地域への引っ越しを考えている人がいるかも知れない。しかし、小綺麗に再開発された「あまがさき緑遊新都心」と称する一帯だけを見て全てを判断してしまうのは些か早計である。 じゃあ、再開発地区以外の「JR尼崎駅」の周辺はどのような地域なのか、関西の事情がよくわからない転勤族が本当にひょいと引っ越して問題ない街なのか?という疑問に答え

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【尼崎市】関西のリトル鹿児島、女体盛りが1500円で喰える街・阪神尼崎「神田新道」で呑んだくれる

阪神尼崎駅前に広がる一大歓楽街「神田新道」…夜ともなるとパチンコ屋のネオンが煌々と光り、荒くれ者が集うアマの労働者を迎え入れる様々な飲食店が娯楽店舗が軒を連なる、なんともガラの悪そうな一画である。 今回はこちら神田新道とその周辺にある呑み屋街をふらつきながら、尼崎市には滅法多い鹿児島県出身者の経営店舗にお邪魔して、芋焼酎を片手に“関西のリトル鹿児島”の空気に浸りながらあれこれ呑み食いしてきた。梅田から阪神本線で片道10分未満で来られてしまうお手軽な街、それが尼崎だが、殊の外

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【尼崎市】アマでも喰えるソウルフード!寂れきった商店街の外れに残る「ホルモン焼き」名店巡り

終戦直後の貧しかった時代、阪神間におけるあらゆる生活物資が集まる「闇市」が勃興していた尼崎市中心部。その名残りとなるのが阪神尼崎駅と出屋敷駅の中間に存在する「三和本通商店街」や付属する複数の商店街、市場などである。 三和本通商店街のアーケードを南に抜けたあたり、右手には戦前からの歴史がある「三和市場」があり、左手には「新三和商店街」(サンロード)のアーケードがそれぞれ口を開けている。ここから見れば三叉のアーケード街が広がっている格好であり、この商店街の発展ぶりは関西でも屈指

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