![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148046989/rectangle_large_type_2_e1698896bf70ad7b9a1a5934cea81135.png?width=1200)
Photo by
kaniemon_photo
詩『b-side aquamarine』
湿らせた両手の指先で擦る玻璃製の器の縁
電気水母のアウフヘーベン 躄蟹のアンチテーゼ
添え物程度の劇伴を奏でる誰のためでもなく。
不確かな両足の爪先で蹴飛ばす二酸化ケイ素の飛礫
藤壺のニヒリズム 鯨影のポリリズム
付属品程度の讃歌を口遊む誰に聞かせるでもなく。
飛び込めば泡に包まれる白む視界には海の冒頭
貝殻を押し当てた鼓膜の向こう寄せては返す記憶。
湿らせた両手の指先で擦る玻璃製の器の縁
電気水母のアウフヘーベン 躄蟹のアンチテーゼ
添え物程度の劇伴になりすます誰のためでもなく。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?