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詩『姿勢』

背表紙がその名を提示する
書籍の群れが隙間なく並ぶ木製の棚。
床 タイルの溝を満たす埃、
雨に濡れた靴跡が青く黴びる。

沈黙には意見を求め、
勇者には謹慎を望む 大人達。

電灯が白く点滅して言葉を紡ぐ、
視線を上に移せば猫背が痛む。
低体温な光は暴力的に濁流を成し、
私は慌てて目を伏せる。

深夜のニュース速報のような私達を
暗闇は薄汚い布で包み込む。
無邪気な子供は天井を見上げ、
物理法則の美しさに頬を赤らめる。

きっと身の丈に合わなかっただけ、
多分 姿勢が違っただけ。

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