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連作『逢魔が時』

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別れは突然にやってくる。
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記事一覧

連作の最後に『逢魔が時』

酉の刻 サイレン。 鉄塔 烏の群れ。 夕陽 自転車の前照灯。 点滅信号 監視カメラ。 松葉杖 緑…

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連作詩⑤『鹿鳴の宴』

毎朝 見慣れた景色から日に日に消えていく 電子辞書 参考書の束あとは寝台の下に隠した百合漫…

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連作詩④余桃の罪

深夜に帰宅後ひとりで温めた晩御飯は薄味で物足りない 不満を羅列するのだけ得意で貴方の陰で…

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連作詩③『梨園の弟子』

舞台裏で照明のスイッチを握り締めて貴方を見送る 私達は暗黙の了解で刻まれた台本を開いて一…

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連作詩②『盃中の蛇影』

疑心暗鬼に食い潰された臓器が不調をきたして眠りに就くのもひと苦労だ 盃の水面に揺れる弦音…

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連作詩①『亡羊の嘆』

布団を捲っても蛻の殻で白髪が数本 卓上に並べられていた 枝分かれした闇路に溶けた貴方を探す…

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