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ASTRO's PLAYROOMが「懐かしさ」で心に爪痕を刻んできた

どうも、深井業です。

先日、ついに念願のPS5を購入した。
美麗なグラフィックと圧倒的な処理性能に驚かされながら遊んでいる。

だが、PS5のマシンスペックよりもずっと筆者の心を動かしたものがある。それが、今回話す「ASTRO's PLAYROOM」である。

ASTRO's PLAYROOMとは

ASTRO's PLAYROOMはPS5にデフォルトでインストールされているゲームで、PS5の性能や新しいコントローラーの機能などを紹介するデモンストレーション用のアプリである。

PS5の内部を模した仮想世界は、中心となるCPUプラザと、メモリ、SSD、冷却機構、GPUをそれぞれコンセプトにした4つのアスレチックステージで構成されており、コントローラーに搭載された新しい機能を紹介しつつアスレチックを攻略していくというゲームである。

ASTRO's PLAYROOMがどんなゲームよりも心に突き刺さった理由

各ステージの道中には、コレクション要素としてパズルのピースやこれまでのPlayStationの外部機器などが隠されているほか、イースターエッグとしてSIE(旧SCE)が携わったゲーム作品を模したキャラクター達が隠れている。

つまり、これまでPlayStationで遊び続けてきた人であれば思い出に浸りながらこのゲームを楽しむことができるし、そういった思い出が多い人であればあるほど感慨深いものがあるというわけだ。

そして自分は、生まれてからずっと、ずっとPlayStationで遊び、PlayStationと共に生きてきた。
感慨深い、なんてものではない。この会心の一撃は深々と突き刺さり、決して消えない爪痕を残してくれたのだ。

たかがゲーム、されどゲーム

初めてコントローラーを握ったあの日。

兄弟や友人と日が暮れるまで画面とにらめっこしたあの日。

限られた時間と文字数のなか、顔も名前も知らない誰かに拙い言葉で友情と感謝を伝えたあの日。

もう少しで倒せそうだったのに、を何度も繰り返し、寝る間も惜しんで遊んだあの日。

コントローラーを動かし、キャラクターが歩みを進めるその度に、楽しかったあの日の思い出がフラッシュバックしてくる。
ゲームのしすぎで親から怒られたり、コントローラーが壊れて言うことを聞かなくなったり、のめり込み過ぎて色々なものが疎かになったり…。大変だと思うことも多くあった。決して楽しいことが全てではなかった。でも、PlayStationはずっとそばにいた。

ステージをクリアしゴールに到達すると、歴代PlayStationの起動音が聞こえてくる。
それはゲームをクリアしたことを讃えるトロフィーであると同時に、これまでPlayStationを遊んでくれた画面の前の我々に対する感謝の言葉である。

堪えきれず涙が出た。
懐かしかっただけではない。SONYが、PlayStationが、これまでゲームで遊んできた体験を、心の底から楽しいと思えたあの日を、肯定してくれているように感じたからだ。それは貴方だけの記憶ではない、PlayStationに携わった自分たちも覚えているぞ、決して忘れてないんだぞと。
それがとても嬉しかった。

おかげで洗濯したばかりの枕カバーは涙でぐしょぐしょになり、花粉症の時と同じくらい鼻水が出た。

一生PlayStationします

正直なことを言うと、ゲームで感動することはあっても泣くことはなかった。心が動くことはあっても、泣くだなんてそんな大仰な。
でもASTRO's PLAYROOMは違った。これはもはや単なるゲームなんかじゃない。これは自分の人生である。生きた記憶であり、証である。

だからこれからも、SONYとSIEがPlayStationをローンチし続ける限り自分もそれに応え続けようと思う。

それが自分の人生、PlayStationとの約束だから。
そうあろうと心に決めたから。


「ありがとう」、それしか言う言葉が見つからない。