書き出しコロシアムへ向けての執筆裏話

序文

この記事が公開されてるということは予選が終わってるということだと思います。
参加された皆様、読んでくださった皆様、そして主催の玄武聡一郎先生
お疲れ様でした。
そして本戦に進出された選ばれし4名の作家様にはおめでとうございます。
2話目を楽しみにさせていただきます。

さて、私の今回の参加作品は
処刑された元聖女ですが、名も無き破壊神様に愛されてもいいですか?
となります。

この記事を書いてる11月14日前後では今のところ的中者なしなので多分予想外の方が多そうな気がしております。
レベッカ・レベッカは名乗らない』が予想だと多かったですかね。
書き出し祭りからお付き合いがある方々からすると驚かれるかもしれませんねw

私最近こそ(あまり執筆そのものをしてないってのはありますが)現代物が多いのですが元々はファンタジー書きなのです。
なろうの総合ランキング駆け上がったのも異世界転移でしたし。

とは言え、ここまでがっつりとした異世界恋愛ものを書くのは初めてなので正直不安しかなかったのは否めません。
だから、ツイッターでもめっちゃ自信なかったんですよ(滝汗

なんで得意ジャンルで挑まなかったの? と思われるのはあると思いますが
もちろんちゃんとした理由と言うか戦術があってのものになります。
ではなぜ、『処刑された元聖女ですが、名も無き破壊神様に愛されてもいいですか?』を書くに至ったかを書いていきます。
(長いので今後は『処刑聖女』と略します)

書き出しコロシアム企画発表後

ジャンル推測

まず私の特徴と言うか強みを考えると、ジャンル的には色々書けると思っている点が一つ。また感情表現の良さだと思っています。

そもそもの話として、どのジャンル書いても本職のスペシャリストがいるのですからまともに勝負して私が勝てるわけないんですよ。
であるならば、書き出しコロシアムでどのジャンルが強いかを予想して書くべきだと思いました。

まぁ、第1回なのでデータが存在しない以上、参考になるのは過去の書き出し祭りの上位作品及びその作者様たちの作品。
ステルスを考える必要がないので、その作者様が最も得意とするジャンルで来るはず。
で考えるのであれば、異世界恋愛系(できれば女性向け)が真っ先に多くて強いと判断しました。
ついでハイファン・アオハル(学生恋愛系)が続き、ミステリ・ホラー・ヒューマンドラマの現代ライト文芸系が数作品程度来るという予想です。
なので、過去の書き出し祭りの会場よりはなろうの総合ランキングに近い感じになると思いました。
(出された作品を見ると概ね予想が当たってたと思います)

ルールからの予想

さて、今回の書き出しコロシアム。
ルールで気になる点が3つありました。

1つは文字数上限6000文字。
めっちゃでかいですよね。web小説の1話が2~3000だと思っているので
その2~3倍余裕があります。
決勝まで行けばなんと最大18000文字も書けてしまいます。
もちろん短く纏めるという手もありますが、おそらく書き手、読み手ともに玄人揃いの中でその戦略はあまりにも博打的要素が強い。
なのであればしっかりと表現し、本来2話分ぐらいの話を纏めるほうが賢明だと判断しました。
『処刑聖女』では、リシェルが処刑されるところで前半、生き返って破壊神様に言葉を伝えるところまで書きたいと思ってました。
(確かあれで5800とかだった記憶)

そして、1人5票制度。
今回書き出し祭りとは違い、1位を狙う必要はないのです。
祭りでは一位票は3Pもらえますが、コロシアムでは何位票であろうと1P。
(推し投票はありますが)
とにかく投票者の5位でいいので1票をもらい、会場4位に滑り込む。
これが私の勝ち筋になり得ると思いました。
であるならば、票を取りこぼしやすい、好き嫌いが激しそうなジャンルは危ういと思いました。

最激戦区である異世界恋愛を狙ってしまったのは失敗な気がしましたが、
異世界恋愛・アオハル辺りで1位票はもらえないにしても、ジャンル別で2・3番手を狙うのが私の技量としては最適ではないではないかと判断しました。

最後に3話勝負
此処こそが『処刑聖女』を書いた理由です。
前に
書き出し祭りは走り幅跳びだけれど、書き出しコロシアムは三段跳び
というツイートをしました。

実はこれ、ちょっと書き足りないところがあるのです。
まぁそこは一度おいておいて、書き出し祭りと書き出しコロシアムの違いについて話を進めていきましょう。

書き出しコロシアムの3話ルールを見て、真っ先にキツイと思ったジャンルが「ミステリ・ホラー」です。
そして私がコロシアムに出場する資格を得た『彼女に『アンコール』を』も厳しいと判断しました。

というのも、コロシアムの3話ルール。
1話が面白すぎると、2・3話で絶対に苦戦するというところがあるためです。
ここが『書き出し祭りは走り幅跳び』と言った理由です。
つまり体勢を崩してでも距離を伸ばすような、1話で面白いところを使い切ってしまう書き出しはこの書き出しコロシアムではかなり危うい書き方です。
もちろん予選突破できなければ話にならないわけですが、2話以降も相手とタイマンで勝負する以上、それぞれの話で面白さを作り出す必要があります。

つまり書き出しコロシアムは三段跳びではあるのですが、ただの三段跳びではなく、体勢(面白いところや盛り上がり)は維持しつつ、1つ1つのジャンプの距離も稼がないといけないということになります。

では、何故にミステリとホラーがキツイと思ったのか?
になりますが、
書き出しコロシアムのルールで勝負するとなると、第1話ではこの錚々たる作品の中でもとりわけ引き込まれるような面白いところを用意するのが安定です。
となれば、一番手堅い書き出しはミステリは事件を起こす、ホラーは異変を起こす前提で書くことではないでしょうか。

ではそうした場合、2・3話はどうしましょうか?
どうしても息継ぎとでも言ったような落ち着いた展開や状況説明回が必要になってくるのです。
3話連続で事件や異変を続けてしまえば飽きられます。そんな中で1話を超える展開を仕込むのは難しいです。
(後にここの解決点を思いつきましたがそれは後述)

『彼女に『アンコール』を』
が厳しいといったのもこれが理由です。
あれはガールズバンドを題材にした作品ですが、ガールズバンド作品で一番強い、盛り上がるシーンって普通であればライブシーンですよね。
そこを使ってしまっている以上、2話で1話以上の盛り上がりを用意するのは困難です。

書き出しコロシアムのルールを考えると
1話の面白さは当然ですが確保しつつ、2・3話もそれ以上に面白い展開にするほうが優勝を狙うのであれば必須と判断しました。

ではどういう作品が良いのでしょうか?
浮かんだのが『恋愛』でした。
出会いからどんどん展開を転がして加速度的に盛り上げていける恋愛ものはまさにこのレギュにおいて最適解、最有力候補です。
なので、やるなら、異世界恋愛・アオハルの2つに絞りました。

で、最も書く人が多そうで、票田としても確保できそうな異世界恋愛を選んだというわけです。票田として強いであろう異世界恋愛系で2・3位票をかき集められれば、ぎりぎり4位で滑り込めるかなぁというところです。

まぁ、思い浮かんだネタ(処刑されて絶望する聖女を助ける神様)が有ったのもありますが(


ミステリ・ホラーで勝負するなら

さて此処までが参加を決めるまでのお話。
では本当にミステリ・ホラーは無理か?
って所を考えました。

結論から言えばやれなくはないというのが浮かびました。
まず1話で予選突破を考えると、じっくり書く展開はかなり危うい。
(まぁ、『神が来たりて、人を食む』がこの予想ぶっ飛ばしましたが)

幸い18,000文字というかなりでかい余裕があるので、そこを活かす書き方をしたほうが良いかなとは思いました。

私が仮にやるのであれば、1~3話で1つのエピソードとして書くと思います。
一例を上げるならば、『金田一少年の事件簿』をサンプルにしましょう。
1話 事件を起こす+「じっちゃんの名に賭けて」まで言わせます
2話 推理しつつ「謎はすべて解けた」までいく
3話 事件解決(次の事件への導線も用意する)

これなら行けるかなと、そもそも書き出しコロシアムって3話で終わってもレギュとしては問題ないのでそこで作品そのものを終わるのもありですね(
まぁちゃんと次への導線も入れておけば大丈夫でしょう。

とはいえ、これはどんなミステリやホラーでも勝負できるってわけでもなくやりようはあるってだけなので、
まぁ、異世界恋愛とかのほうが有利に書きやすいってのは否めないかなと思ってますね。

むしろ、3話1エピソード形式をそっちで使うほうが強いまであるかもしれません。序破急で加速度的に盛り上げていけて、3話で一旦落とせます。

そんなふうに書くのがこの書き出しコロシアムで優勝するような作品になるのではないかなと予想しております。

反省点

異世界恋愛を侮ってました(土下座
付け焼き刃でかけるジャンルではなかったです。
軽んじてたんでしょうなぁ……本当に反省です。

ここまですごい作品揃うとかあります!?
首なし魔女の数奇な婚礼 〜醜き騎士と誓いのキスを〜
偽物令嬢の競演〜聖女の名を騙って王族に暴言を吐いたら、何故か第二王子の婚約者になりました。〜
の2つには本当に圧倒されました。
勝てないと本気で思いました。
異世界恋愛の奥深さというかレベルの高さを痛感しました。

最後に

さて、わたしの『処刑聖女』は狙い通りに4位に滑り込めるのか?
もし運がよく、滑り込めていれば『処刑聖女』の2・3話も読めることになりますね。
ワクワクしながら結果発表とこの記事が出せる日を楽しみにしております。
(過去の私より)

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