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胸を打たれた”プライド”。


宮城県玉造郡岩出山町(現在:大崎市)に生まれ、野球部員が11人という岩出山高校にて、3年夏の大会ではノーヒットノーランを達成。
2013年の支配下指名では全体でも最後となったドラフト9位で地元球団の東北楽天ゴールデンイーグルスに入団しました。

そんな彼に与えられた背番号は「99」。


そして同期のドラフト1位は言わずと知れた怪物・松井裕樹
松井裕樹の背番号が「1」であり、「2人でチームのために”100”パーセントの力を出せるように」と誓いました。


その後、怪我による育成落ちも経験しながらも6年目にはプロ入り初勝利を記録。


しかしその年、1軍では4登板に終わり、オフには戦力外通告を受けました。

君ではダメだと言われてしまったか?
君じゃない人の方がいいと諦められたか?
そんな言葉を本当だと思うのか?
まだやれるのにチキチョーと叫ぶ心はあるか?


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その後、嶋基宏と共に東京ヤクルトスワローズへと入団。

新天地での背番号は「69」。
これは偶然か必然か、楽天時代に怪我による育成落ちがなければ着用する予定だった背番号でした。


ヤクルトに入団した2020年はキャンプから1軍帯同、新天地で自身初の開幕1軍を掴み、雨中の激戦となった開幕戦の延長10回に登板しました。
しかし、自身のエラーも重なり開幕戦の負け投手に…。

その後、複数回の2軍調整もありながら「2020年に神宮で投げた全球団の投手の中で一番高い空振り率を誇る」ストレートを武器にキャリアハイの20試合に登板し、防御率2.84、そして奪三振率は脅威の12.79を記録しました。

(※上記noteはあおとら(@bluetiger_bb)さんより)


そして、2021年は昨年以上に重要な役割での登板が続く中で、防御率2.19(4/25時点)と好投し、4/22(木)広島戦ではプロ初ホールドも記録しました。

そして翌4/23(金)は同点の6回に登板し、昨年の開幕戦同様に自身のエラーでピンチを招くも、魔球ストレートで大島洋平を見逃し三振に!
その裏にチームが勝ち越して移籍後初勝利を挙げました!


まだやれるさ
立ち上がれその心を
焼き尽くせ命の火を
どこまでもいけるよ 君が望むのならば
なにもかも叶えにいこう
そしてまた笑い合おう
その真逆を煽る風が吹いているとしても
誰にも期待されていないくらいが丁度いいのさ
ここに意味を刻み込むのさ 何度倒れても
ここに意味を刻み込むのさ 何度倒れても


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プライド / 高橋優 はアニメ「メジャーセカンド」の主題歌でもありながら、プレミア12の様子を描いた侍ジャパンの映画「侍の名のもとに」の主題歌でもありました。

私も映画館でこの映画を観た時には、高橋優さんの歌声が映画にマッチしていてとても良い曲だなと感じたのを覚えております。

そして、侍ジャパンと言えば、超一流選手がWBCやプレミア12などで世界を相手に戦うナショナルチーム。楽天入団同期の松井裕樹や、一緒のタイミングでヤクルトに入団した嶋基宏も選出された経験があります。


しかし、この曲の歌詞をよく見てみると、様々な苦境を乗り越えてここまで這い上がってきた彼のような存在にこそピッタリの曲だなと感じます。

ドラフト最下位指名、怪我による育成契約、そして戦力外と立場が目まぐるしく変わっていく中で、
自分の中でプライドを持ち続け、チーム状況に振り回されながらも新天地において"自らの力"で立場を創り上げていくその姿に心を打たれました。 

勝手ながら新しい環境で苦悩していた自分自身を気付かずの内に重ね合わせていたのでしょうし、そんな彼がプライドに乗せて神宮のマウンドに登場する姿はいつ見ても心に来るモノがあります。


そして先日のヒーローインタビュー。
初勝利の感想を問われた時に「最高でーす!」と高らかに叫んだその姿に私は思わず涙が止まりませんでした……。



2020年の意気込みが「恩返し」、そして2021年の意気込みが「感謝」。
彼の中ではまだまだ道半ばなことが伺いしれます。

でも私は、既に十分恩返しは済んでるし、感謝してるのはこちらの方だと心から叫びたいです。彼の存在が今のチームにもたらしているものは計り知れない程大きいですし、ファンにとってもそれは同じでしょう。

ここまでチームがいい位置をキープ出来ているのはリリーフ陣の活躍なしでは語れませんし、彼や同じく楽天から加入した近藤弘樹のような存在が効いていることに異を唱える人はいないですよね。


スワローズは本日の試合で2位に浮上しました。
そして、これから更に厳しい戦いは続くことでしょう。

ここ数日のヒーローインタビューを見ていると、チーム生え抜きのスーパースターや他球団からの新戦力、期待の若手など色んな境遇の選手がいることに改めて気付かされました。

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そういった中でもチームが一つとなって突き進むスワローズが私は大好きですし、ここ最近のチームの雰囲気には毎日のように涙ぐんでいます。
(いつものように)負けていてもこのチームは好きですが、喜んでいる姿を見るのがやっぱり一番幸せだなと痛感させられました。


シーズン開幕前の下馬評は散々でしたが、今年のチームならきっと秋に最高の笑顔と涙に溢れているのではと徐々に期待を持ち始めております。

チームに所属する全員の力を合わせて、やりきれぬ悔しさを抱えた2年連続最下位から這い上がり、なにもかもを叶えて、みんなで笑い合える日が来ることを心から祈って私はこれからも応燕します…!


叶わないと信じてりゃそりゃ叶わないよ
叶うと信じるところから夢は始まるのだろう




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