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【見積・積算】

今回は、【見積・積算】について解説します。

営業さんが仕事の情報を持ってきたら、積算部隊の出番です。
積算部隊は何を根拠に数量を拾っていくのでしょうか?

基本は「設計図面」です。
でも、設計図面には出来上がった姿・寸法しか書いてません。
現場に搬入される鉄筋や木材は加工されていないものが多く、現場で切断しますので無駄が出ます。
これを考慮したのが「所要数量」と呼ばれるものです。
これに対して「設計数量」というのは、読んで字のごとく「設計図」通りの寸法です。

例えば・・
(15232)【鉄筋の所要数量は、その設計数量の4%増を標準とする。・・・〇】てな具合ですね。

これは「建築数量積算基準」なるものに基づいてる訳なんですが、そもそも何でそんなものが存在するんでしょうか?
一つの理由は、公平な競争入札をするため。
おんなじ設計図書に基づいて見積しても、こういった基準がなければ比べられませんよね。

試験対策としては、見積りする時に、足したり、引いたり、~%かけたりする数字を覚えなければいけません。
そういうときは闇雲に暗記するのではなく、基準を覚えてその前後(上下)を覚えるように意識すると負担が減ります。
また、似たものを比較して覚えることで、記憶に定着しやすくなります。

例えばこんな感じ・・
(11233)【窓・出入口等の開口部による鉄筋の欠除は,建具類等の開口部の内法寸法によるものとし,一か所当たりの開口部の内法面積が0.5㎡以下の場合は,鉄筋の欠除はないものとみなす。・・・〇】

(20215)【鉄骨の所要数量は,1か所当たり0.5㎡以下のダクト孔による鋼材の欠除については,原則として,ダクト孔がないものとして計測・計算する。・・・X(0.1㎡が正解)】

鉄筋は0.5㎡以下の欠除は無いものとみなす
鉄骨は0.1㎡以下の欠除は無いものとみなす

ここでのポイントは、その部材に対してどれくらいの大きさだったら無視できるのか、です。
壁の鉄筋って大体@150~200くらいで並んでるので、0.5㎡くらい無視しても影響がない。
でも、鉄骨に0.5㎡の孔が開いたら、結構なロスになります。
こんな感覚を持ってほしいんです。

最後にもう一つ
見積りするのって大変なんです。
設計図を読み取って、数量を計算する(あるいはPCに入力する)。
これに単価を入力して金額をはじき出していく。
だから、なるべく簡素化されてるし統一化されてます。
無視できるものは無視するし、ややこしいやつは統一してくれてます。

例を挙げると・・
(18221)【土砂量は地山数量とし,「掘削による増加」及び「締固めによる減少」を考慮しない・・・〇】

土って掘削してダンプに積むと、膨らむんですよ。
今まで締め固められてたのに急に開放されて空気がはいるから。
でも、膨らむ度合いは土の性質によって全然違って、
砂:1.1~1.2倍
粘土:約1.3倍
ゴロゴロの岩とか:約1.5倍
けど、そんなのは場所や深さでバラバラで、いちいち検討してたら面倒なので、統一で「無視」するって決められてるんです。

こういう視点を持って解いてみると「なるほどね」って納得いく問題が結構ありますよ。

今回はここまで(^^)
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます!

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