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あるアートディレクターさんのつぶやき

いや結局ねアートディレクターだ、
デザイナーだってもね、
芸者さんと変わらへんのね。実は。

営業がたいこもちで、制作会社が置屋で、
クライアントさんはもちろん旦那さんです。

そやから、
旦那に気に入ってもらえてお座敷が増えて、
たまにそのまま水揚げされて、
囲われる人もいはる。

まあ、その会社に移籍するか
ハウスエージェントになるということ
なんやけどね。
でもそれがアガリでもないんやけどね。

最近フリーランスや言うて、
一人立ちする人たちが多いみたいやね。

あたしみたいにちゃんと置屋さんに
預かってもろうて稽古つけてもうてから
でないとお勤めできへんのちゃうやろか?

まあ旦那さん衆の中には、右も左もわからん
娘を好まはる人もいはるみたいやけど、
そんな遊び慣れた旦那さんも
最近は少ないみたいやしねぇ。

旦那さんとその娘でどう遊んだらええんか
悩んではるとか聞きますしねぇ。

あたしからすると、
楽しむ方も楽しませる方も遊び慣れてないと
ええ遊びできへんのちゃうやろか…
って思てしまうんやけどねぇ。
みんなちゃんとやれてんやろか?

この世界、本芸はもちろんやけど、
結構余芸が物言いますんよ。

う〜んそうやねえ。
あたしがアドバイスするとしたら…
本当に、お座敷減らないようにするには
余芸を磨かなくっちゃダメ。

「手間だけど御社のためにやります踊り」や
「大丈夫私に任せて下さい
 …よくわかんないけど頼もしそうな唄い」
こんなお座敷芸は基本だし、
ピクリと耳が立つ情報や、
旦那好きのする話芸も研究せんとね。

でも最後に
「よかったわ。あんたのお座敷また見たいわ」
って旦那さんに言わせた時が一番嬉しいわぁ。

なにか、私のすべてが認められたって感じ?

この道は中々厳しいけど、
こんな事があるからやりがいはあるわね。
あ、もう次のお座敷行かんとあかんわ。
ほなね。

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