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ビットコインは高値維持も5万ドル届かず。中東情勢やジャクソンホール会合など不安材料は尽きない

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前週からの動向

先週からのビットコインは、500万円を挟んでレンジ内での動きとなった。高値圏を維持してはいるが、ドルベースで1BTC=5万ドルを上抜けることはできないまま、週明けはややじり安となっている。
テクニカル的には、SMAで見るとちょうど200日移動平均線のあたりで膠着状態となっている。25日移動平均線と100日移動平均線とのゴールデンクロスは達成したものの、50日移動移動平均線と100日移動平均線は同位置にあり、今後の動きが読みづらい状況だ。強気相場に突入するには、もう一段高の上昇が欲しいところか。

環境要因

直近のニュースとしては、先週11日にJVCEA(一般社団法人日本暗号資産取引業協会)JCBA(一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会)が共同で暗号資産に係る2022年度税制改正要望書を取りまとめたことを発表した。
国内では暗号資産による収益は雑所得扱いであり、給与所得などと合算して累進課税で税率が決まる。収益が大きくなった場合、住民税と合わせて最大で55%を税金として納める必要がある点は、兼ねてより業界や投資家から改善の要望の声が上がっていた。株などのように、収益額に関わらず一律約20%の税率に改定された場合、日本人による価格の底上げが起きるだろう。ビットコインバブルと呼ばれた2017年後半から2018年初にかけては、世界中のビットコインの売買代金の半分以上が日本円であったことからも、価格へのポジティブな影響は少なくないことが予想される。

アフガニスタンにて武装勢力「タリバン」が政権を掌握したとの報道は、経済市場においても無視できないものとなっている。米軍やNATO各国軍の同国からの撤退に伴い支配地域を拡大していたタリバンが、8/15にはついに首都カブールを制圧したことで、親米であったガニ政権は崩壊し、実質的な政権交代となった。
中東情勢の悪化は、原油価格に多大な影響を与える可能性が高く、株価や為替市場にも混乱が波及する可能性がある。現在のタリバンの実情はほとんど報道されておらず謎に包まれていたが、直近では外国への融和姿勢を示していることや、問題とされていた女性の権利の尊重にも言及していることもあり、いまのところ経済市場には大きな影響は出ていない
暗号資産への影響はどうなるだろうか。
現在のアフガニスタンでは、タリバンへの政権交代を危険視し、国外退避を図る市民が空港に押し寄せているとのこと。資産についても同様に国外退避の動きが発生する可能性がある。その際は、ビットコインなど交換・送金に優位性のある暗号資産の需要が高まる可能性もある。また、他中東各国でもカントリーリスクを避けるために、自国通貨から暗号資産への資金流入が増えていくことにも期待ができるだろう。

スケジュール

今後の予定としては、26~28日に開催される、米ワイオミング州ジャクソンホールでの年次シンポジウムが市場の注目点となっている。過去同会合では重要な発表が行われてきた経緯があり、今回はテーパリングに対し明確な時期などの予定が示されるのではないかとの思惑がある。ここにきて新型コロナウイルスの感染再拡大もあり、市場関係者や要人の意向の方向感は定まらないものの、会合前後で暗号資産のみならず多くの指標・市場が乱高下する可能性があるので注意が必要。

筆者:さいとうせいほう
参照:Bitcoin日本語情報サイト

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