パンとの物語1😸最初のパン🍞コッペパン
最初に試食したのは、コッペパンだった。
思い出
小学校の給食の時に毎日出てくる定番コッペパン。たっぷり量の冷たい冷た~い牛乳と定番で出てくるコッペパン。
毎日無理矢理たべなきゃいけなかったあのコッペパン。
クリームシチューとは相性抜群だったからその時は文句なしだったあのコッペパン。
なんで給食は、ご飯とあったかいお茶じゃないんだと、こども心でよく思ってた。
私達の時代は給食を残したら怒られるという時代で、食べきれない男子が机にほったらかしにして、何日か後に先生にみつかった時は、ものすごい事になっていて、磯に生息してた生き物ですか?という事もあったな。
ところがある給食の日、ストーブの上で先生がコッペパンを焼いてくれた。
笑顔でパンを取って、ストーブにのせた時の先生のあの笑顔は今でも記憶に残っている。
非常に恐い先生で有名だったが、中学生になり高校生になり、短大に行って、色んな担任教師に出会い大人になって行く度に、当たり前の事を怒ってくれる立派な先生だったなと、今でもよく思い出す。
その恐い先生が、給食の時間、私達のグループ席に座って、私にニコっとしたかと思うと、コッペパンをストーブにのせた。その頃先生は、その日の気分で誰か一人のパンを焼くという、非常にえこひいきな事をするイベントにはまっていた(そういう子どもかな?っていう所もチラホラあったのも、ある意味面白い)。
ストーブから戻ってきたあったかいコッペパンは、「ええええあのコッペパン!」と思わせる小学校生活を覆す程の美味しさだった。
あのビミョーで大きくて毎日うんざりしてたコッペパンを美味しいと思ったのは、初めてだった。
そして、デコる店オープン前
担当さんが焼いてくれたコッペパンは、大きかった。どんな営業方針でいくのか話しているうちに、ホイロの中で膨らみすぎてたコッペパン。
担当さんがハッと気づいて「わああ!」と慌ててホイロから取り出したコッペパン。
あのどんよりコッペと美味しコッペがミックスされた思い出のコッペパンはどんな味なんだろう?全く期待せずに口に運ぶ。
モグモグモグ
お!美味しいいいいいいい!
美味しいいいいいじゃないかあ!
こっぺ君!なんて美味しいんだ~。
ふわ~として、ほんのり甘くって、こっぺ君がこんなに優秀だとは知らされてなかったよ!
こうして、私達は、こっぺ君をデコるの一員としてお迎えする事となった。
お店でも購入前の年配のお客さん達から、コッペパンについて、こう言われる。
「あの不味かったコッペパン」
「このコッペパンは大丈夫なん~?」
「触って確かめさせて」「駄目ですよ!プリプリッ(チョイギレの私)」とちょっとした攻防をひろげる事もある。
どうやら聞くところによると、昭和前期のコッペパンは、ビミョーを通り超し、私の小学生時代とは比べものにならない程、超ビミョーだったようだ。
私は答える。
「大丈夫ですよ。柔らかいし、このコッペパンが美味しいから、ここの生地とろうと思ったんですから」
そうして、取りあえず試し購入してみたお客さんが、笑顔でリピートしにきてくださる。
「美味しかった」「めちゃくちゃ旨くて」
そんな感想を携えて。
当店コッペパン一部ご紹介💕
地味にコツコツやってます💕