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コンサータについて私が知っていること

かつて私も服用しており、よく服用の感想を求められるので、投稿という形で残そうと思う。
ただし薬の効果・副作用は人によって千差万別。
以下の文章はあくまでも私のケースだということをお忘れなきよう…。

まずコンサータはマジやべえ薬である。何がやべぇってめっちゃ効くのだ。
これを飲めば日中の眠気は吹き飛び、ぶっ通しで何時間も仕事・勉強に集中できる、夢のような薬なのだ。
よくある集中力サプリを1とすると、コンサータの効果はリアルに100くらいある。
(どっちも飲んだ私の感想)
それだけギンギンになれるのがこの薬なのだ。
そんなヤベェ薬、絶対なんかあるでしょ?と思う人も居ると思うので、副作用も含めて紹介したい。

まずはコンサータのプラスの側面からいきたい。
当時、コンサータが私にどんな恩恵をもたらしてくれたのかを、私の社内ニート時代の酷い勤務態度と共に記していこう。

①日中寝なくなった
多動である私にとって、じっとしなければいけない時間はまさに苦行だった。
授業は私にとって苦痛以外の何物でもなく、そんな苦痛を唯一避けられる行為が睡眠であった。
小学校の頃から授業中は寝る癖がついてしまった私は、社会人になってからもやたらと寝ていた。
新入社員研修も2番目に寝ていた。(私より寝ている強者がいたのだが、そのせいで油断してしまい、寝る癖が治らなかった。完全他人のせいにするが。)
そして研修が終わってからは会議中に寝ていた。
もっと言うと会議は寝るための時間だと思っていた。
だから前日に会議の予定を確認し、会議時間が多いとみるや、その日は夜更かしした。
「明日は会議があるから沢山寝れるぞ~」というメンタルである。
先輩からは「せめてお前口閉じて寝ろ!」と怒られた。
会議中に大口開けて寝る新入社員…
これは怖い話ではなく、実話だ。
そしてしまいにはデスクでも寝るようになっていた。
それがコンサータを飲むとどうだろう。
全く眠くないのだ。
「え!普通の人は日中こんなに眠くないの?!」
と飲み始めた当初は驚いたものだ。
もっというと多動もかなり良くなる。だから会議中にそわそわして急に退出するとかも無くなった。

②集中力がめちゃくちゃ出る
コンサータを飲むと集中力が高まる。これを飲めば数時間ぶっ通しでつまらない事務作業に励むこともできる。
かつての私は普通の人が30分で終わる事務作業に、ガチで半日かかっていた。
途中でスマホが気になったり、メールが気になったり、とにかく気が散るのだ。
PCというツールは当たり前に仕事で使っているが、出来ることが多すぎるのだ。
WordだけならWordに集中せざるを得ないが、実際のPCはネットに繋がっているからネットもやっちゃうし、どうでもいいメールを開いたり、社内チャットで雑談なんかもできちゃう。
こんなツール、集中できる方がおかしい。
なので自分の苦手な事務作業なんかはガチで半日かかっていた。いや、半日で終われば良い方で、実際には先延ばしするために何日・何週間もかかっていた。
それがコンサータを飲むと25分くらいで終わる。普通の人よりちょい早く終わるのだ。マジでチートすぎる。

こんな感じでコンサータの凄さは分かってもらえたと思う。
気になるのは副作用や負の側面だろう。
これも包み隠さずに語っていくが、あくまで私のケースだということをお忘れなく。
私が感じた副作用は以下の通りだ。

①ハンパない動悸
初めてコンサータを飲んだ時、あまりの動悸に身体が縮んで子どもになってしまうかと思った。
まさに名探偵コナンのあのワンシーンである。
心臓の音がこんなに身近でバクバク聞こえるなんて滅多にない。
この薬はマジでヤバいのでは?と感じたが、この異常な動悸は飲んで2〜3日でかなり治った。

②食欲の減退
あり得ないくらいに食欲が無くなる。
集中している時は寝食も忘れると言うが、まさにあんな感じ。
コンサータは朝イチ服用すると12時間効果が続く。
しかし、私の場合は効果が切れたはずの夜も食欲は戻らなかった。
コンサータを飲む前の朝食だけは食べれるのだが、昼も夜もご飯も食べたくなくなる。
コンサータを飲んでいたことにより、体重は56kg→46kgまで減った。(身長163cm)
この頃、会社でも相当心配された。
「沢口さん激痩せしたけどどうしたの?」と聞かれると
「ヘッヘッ!実はね、薬(ヤク)やってんすよ!」というギリギリ笑えないジョークで返していた。(残念ながらこれはコンサータの副作用ではなく、私の元々のユーモアセンスだ)
痩せれて嬉しい!と思わんでも無かったが、元々自分の体型には大してコンプレックスは無かったし、何より食べれないことはかなりの機会損失だと思う。
人生で食事できる回数は有限だ。
その貴重な回数が、コンサータを飲むと減ってしまうのである。これはかなりのデメリットだと思う。
あと何故か喉は常にカラカラになるから飲み物は欠かせないし、トイレ頻度もむちゃくちゃ多くなる。
喉がカラカラになるから、噛みやすくなるのはお喋り家の私にとって大きなデメリットだ。

③イライラする
コンサータを飲むと、集中力が増し、全能感が出てくる。
そして更に「私はこんな薬を飲んでまで仕事頑張ってるんだよ!」という、エゴ心まで出てくるので、やたらとピリピリするのだ。
それまでは気にもならなかった他人のミスが気になり、自分はあれだけサボってた癖に、サボる人を見ると「なんなん⁈」とむしゃくしゃするのだ。
ちなみに主治医にこの副作用を相談したところ、「沢口さんの元の性格では^_^;」と流されてしまった。
が、薬を辞めた今だからこそ言える。あれはやっぱり副作用だ。
余談ではあるが、ADHDの薬でコンサータの他にストラテラというのがある。こっちはむしろ性格が穏やかになるらしい。(当事者の声ソース)

さて、コンサータの効果も負の側面もあらかた書いた。
これだけの効果の出る薬、普通の人は「怖い」と思うのではないだろうか?
一体どういう理屈で社内ニートのADHDが通常の人より優れた集中レベルを発揮できるようになるというのか。
以下は医学的根拠を何となく書いているが、曖昧な知識なので間違ってたら御免!

集中力が散漫としているADHDの人はドーパミン等の神経伝達物質が少ないorちゃんと受容体に取り込まれないことが主な原因とされている。
ADHDの薬は他にもあるが、コンサータの場合はこのドーパミンそのものを増やしちゃおうという理屈なのだ。
よくコンサータが合法覚醒剤なんて言われたりするのはこのためだ。(私はそんな表現しないぞ!)
しかし覚醒剤と徹底的に違うのは作用にかかる時間だ。
覚醒剤は(飲んだことないけど)一気にガツン!とくる感じだが、コンサータは飲んでから効果の切れる12時間、少量がずっと作用するイメージだ。
薬が一気に溶けるのではなく、徐々に溶けることで、程よい集中力を作ってくれる。
程よい、と言っても普段集中力皆無の人にとってはビックリするだろう。
私は飲んだ初日の動悸でまさに「死ぬかも!」と思った。

私は、今現在、コンサータを飲んでいない。
かつてはコンサータを飲みまくり、社内ニートでサボっていた分、がむしゃらに働きまくった。
社内ニートが終わった社会人5年目くらいだったと思う。
当時、働きまくっていた時の写真が2枚目の画像だ。
あんまりにも死相が出ている。
食欲も無いし、体重もげっそりと減ってしまったので、流石にヤバいと思ったからここ数年で脱薬したのだ。
今では質の高い睡眠のお陰で日中眠くなることはほぼ無いし、日々の運動により集中力もかなり高まった。

しかし、私は「コンサータ危険です!やめましょう!」と主張する気はない。
コンサータを飲んでいたことを後悔はしていないし、コンサータには感謝しかない。
社内ニートをやって腐っていた私に頑張り方を教えてくれたのはコンサータだ。
溺れている人に泳ぎ方を教えても意味がないように、底に落ち切った時に浮上する際、薬は有効だ。
まずは溺れている状況から助かってから、泳ぎ方を覚えたら良い。
大事なのは依存しないことにあると私は思う。
365日、死ぬまでコンサータを飲み続けたいのか?というと単純に答えはNoだ。
美味しいご飯を楽しめないし、単純に病院に行くのは面倒だ。
だから辞めれるタイミングで徐々に辞めていけば良いと思っている。
そんでもしまたダメになったら、薬の力を借りても良いとも思っている。

薬=絶対悪 ではないと私は思う。
敵にするも味方にするも私たち次第だと思っている。
私は薬を作ってくれている人には感謝と尊敬しか抱いていない。
だってこんなちっこい物体を飲むだけで、こんだけ効果でるなんて、魔法みたいだ。
肉じゃがとは違い、見た目だけでは作り方、材料さえ想像もつかない。(肉じゃがもぶっちゃけ私には危うい)
マジで工場で魔法をかけてから出荷してるのかな?と思うくらいだ。
これだけのものを作るのに、一体どれだけの研究を行い、どれだけ論文を書き、どれだけ実験をし、どれだけ改良を重ねたのか?
想像するだけで気が遠くなる。
びっくりするほど頭の良い人たちが、想像もつかない努力を詰め込んだ、人類の叡智なのだ、薬は。
でも無いと生きていけない程依存しちゃうと、逆に不便だと思う。
便利に都合よく薬は使いましょうね、というのが私の言いたいことだ。

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