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苦節20年。遂に、僕が公認になった日。

あれはコロナ前、まだ世の中が平和に満ち溢れていた昼下がりの東横線の中でした。

僕はいつものように、出口付近の扉に重たい身体を預けながら、ガラリと空いた車内の中吊り広告を、ぼんやりと髭を撫でながら眺めていた。

ふと反対側の扉を見ると、2人の女子高生がなにやら、はしゃぎながら楽しそうに会話をしていた。

時折流れる、車内のアナウンスは一切耳に入ってこないが、
何故だか2人の女子高生の声が断片的に僕の脳を刺激した。

さあ次は渋谷だなと、重たい身体を扉から引き剥がそうとした瞬間である。


「まじ、official 髭ダンディズム じゃね?」

と明らかに、僕の方を見て、2人の女子高生が小さな声で言っておる!

僕は、耳を疑ったと共に、絵も云われない気持ちが心の奥底から、ほとばしるように溢れ出てくるのを感じた。


東京に来て、親元を離れ

雨の日も、風の日も、

髭を生やし、、早20年。。


父さん、母さん、、

遂に、やりました、、。


僕の髭が、ようやくofficialになったよ!


髭を生やしたての頃から、すぐに僕は、髭ダンディズムと言われてきた。

しかし、それからは不遇な時代が続き、諦めかけていたオフィシャルの夢が

遂に叶ったよ!


「official 髭ダンディズム  じゃね?」

♪ しょーぉがぃーー わーすれるーー      ことは ないでしょーおーーー

頭の中は、カブトムシ 

aiko  さいくぅ〜〜!!


追伸 かなり、頭がコロナでやられて来ました。

さあ、皆様、

髪を切りにいらして下さい!

では、では、




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