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素敵な人生を

「邯鄲の夢」というお話があります。

自分の将来に夢が持てない若者が、邯鄲の街で老人と出会います。
老人に勧められ、夢が叶うという枕を使ってみました。
すると、出世したり、素敵な女性と結婚したりと、夢が叶います。
一方で、足を引っ張られて投獄されたり、その疑いが晴れたり、子孫にも恵まれて、幸せに大往生をしました。

夢から覚めると、老人が作っていた粥がまだ出来上がっていない、わずかの時間だったことに気づきます。
若者は、「人生の栄枯盛衰全てを見ました。先生は私の欲を払ってくださった」と丁寧に礼を言い、故郷へ帰って行きました。

58歳になり、サラリーマンを続けている同級生の消息を聞くにつれ、みんなそれぞれの夢を追っていたことを思い出します。
どんな人生を歩んだかはそれぞれですが、全ては一瞬の夢のように短くて儚い。
出世をしようが、不遇であろうが、その時その時の気持ちの浮き沈みはありますが、振り返ってみれば大した違いがないことに気づきます。

現在の自分を離れて、客観的に物事を見るのはとても難しいことです。
現実の欲や感情に大きく左右されますから。
時間が経つと、「なんであんなことに拘っていたのか」と気づくこともありますね。

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