菩提心の賞賛《宝珠の灯》第77偈
77)全てが明らかな道を、昼にするものが走る。
大海の岸を、方象が走る。
全ての耳に、成就者の名声が走る。
最高の聖者の御心に、この菩提心が走る。
「全てが明らかな道」とは、空のこと。
「昼にするもの」とは太陽。
「空を太陽が走る。」が、一行目の意味である。
「方象」は『蔵漢大事典』からの言葉で、
世界の八方を守る巨大な象のこと。
世界を守るために、
大きな象は海辺を走りまわり、世のため人のためを為す。
人だけではなく、天や他の衆生も含めた全ての者の耳に、
成就者、仏陀の名声は行き来し、
衆生の利益を考え行動する者の心には、
菩提心が常に生き生きと動き回る。
全ての衆生それぞれの幸せのために、
その場その時その相手に応じた助けを与えるために、
菩提心は菩薩の心の中を、
縦横無尽に駆け回る。
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