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菩提心の称賛《宝珠の灯》第106偈

106)菩提心は、婆羅門、王族、
大衆、奴隷の階級においても、
変わりなく生じる故に、四階級ともが、
信仰と尊敬、喜びをもって得るに値する。
 

 
クヌラマリンポチェは、バラナシでサドゥ(ヒンドゥー教の修行者)とともにチャイを飲み、語り合うことを常にしていたそうだ。

インドの人々の中にどれほど深く階級制度が沁みこんでいるか、
生活する環境、会話の中からも、
よくご存知だったのだろう。
 
その点、我々日本人には、
全ての人が等しく尊いという考え方が根底にあるからか、
その階級制度がどれほど強力か、理解しがたいものがある。
 
生れた時から決まっていて、ほとんどの場合一生続く、
見えない鎖のような階級制度があったとしても、
宝ものである菩提心が生じるには、
何の障害にもならない。
 
当時の心ある人々にとっては、
これほど嬉しいことはなかっただろう。
 
視点を変えれば、誰にでも菩提心は生じるということ。
誰の心にも、菩提心を生じさせるポテンシャルがあるということ。
 
これはめっけものだ。

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