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菩提心の称賛《宝珠の灯》第278〜284偈

278)敵、親近者、中間の衆生に対して
まさしく等しく役に立ちたいと欲すことで
菩提心の如意樹をしっかりと保ち、
命にかけても手放してはいけない。

279)常に怒りによって自心を焼き、
傲慢によって驕り、嫉妬をもつ
者に、宝の菩提心が
近づく機会は、いつ得られるだろうか?

280)天空に等しい衆生が、自分の母
であることは等しいと修する者に、
大乗の菩提心が
生じかけていると見える。

281)菩提心の甘露によって
病をはらい、心力を増大させ、
返礼や報いの結果を期待せず、
全てに等しくただ役に立つ。

282)大乗の根本である菩提心が、
自らに有るか、無いかと調べたまえ。
もし無ければ、作法に従って
得て、衰えることが無いようにしたまえ。

283)利他を敢えて引き受けることは、
宝珠の菩提心の友。
自利を敢えて引き受けることは、
宝珠の菩提心の敵。

284)非常に堅固な信仰心は見つけ難い。
有暇具足の身体の拠所は見つけ難い。
聖者は見つけ難い。
最高の菩提心は、見つけ難い。


「有暇具足(うかぐそく)」とは、
法を修する暇があり(有暇)、
条件が揃っている(具足)こと。

八有暇とは、
①地獄の住人ではなく、
②餓鬼ではなく、
③畜生ではなく、
④神ではなく、
⑤野蛮人ではなく、
⑥仏の現れていない土地に生まれず、
⑦聾唖者ではなく、
⑧悪見を持たないことによって、
法を修する暇(時間)を有していること。

十具足とは、
①人であり、
②(法のある)中心地に生まれ、
③感覚器官が揃っており、
④正しく糧を得ており、
⑤仏の教えに信仰があり、

⑥その地に仏が現れており、
⑦仏が法を説かれており、
⑧教えが留まり、
⑨教えに従い、
⑩善師がおられることによって、
法を修する好条件が備わっていること。

これらが揃っている心の拠所となる身体は、
非常に得難いものである。


今生を生きることが大変な時代に
糧を得ることから少し離れて、

時間の流れを超越したダルマに心を向けることは、非常にありがたいことであると感じる。


今ネパールにいるけれど、
お世話になっているご家族が
明日からまた巡礼に行くという。

マラティカ窟という場所で、
チベット仏教ニンマ派の開祖
グルリンポチェが
マンダラヴァ妃と共に隠遁修行をなさり、
寿命の成就を得られた場所だそうだ。

マンダラヴァ妃の故郷
ツォペマ(蓮華湖)には、
去年十月末に伺う機会があった。

明日早朝五時頃に出発し、
一泊しなければならないということで、
日曜日に更新することが難しそう。

なので今日、
更新しておく。


次は、次の日曜日。


有暇具足、
本当にありがたいことだ。

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