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菩提心の称賛《宝珠の灯》第348〜352偈

348)自利を達成することを棄て去り
利他を達成することを敢えてして
我より他を大切にする菩提心を
努めて自らの心に合わせたまえ。

349)菩提心にとって父や母、
親友、師、妻や子のように
思って、一切の様相において
利益し喜び愛する想いを持ちたまえ。

350)完成した菩提心を具えた
聖者が、一瞬であろうとも
毒に等しい自利を
承諾することを何処でなさろうか。

351)自他交換などによって
最高の世俗の菩提心を修したまえ。
極辺から離れた智慧などによって
最高の勝義の菩提心を修したまえ。

352)言葉に関わる全学問を
駆使して述べられた
存在し得る全の功徳は、
それによって、菩提心の一部にも
匹敵する機会を見つけることは
難しい。


我々が愛する対象は
上か、同等か、下か、
だいたい何れかに属する。

生活の中では
父や母は上
親友は同等
妻や子は守るべき対象
であることが多い。

生活から離れた学びの中では
師は上
親友は同等
後輩や子は育む対象である。


全ての心ある者を
それらの何れかに当てはめて

役に立ち、
喜びの心を持って接することに
常に努めていれば

多分、
自利のみの為に使う時間は
なくなってしまう。


世俗と勝義の菩提心を修する方法は
もう示されている。


修習の道に入るには
菩提心の素敵な性質を
知る必要があるけれど

思いつく全ての良質を全て挙げても
菩提心の良質の一部にもならない。

ならば、身近な素敵なことを思い浮かべて
「これよりもっとずっと素敵なんだ」
と思うことで
モチベーションに繋げよう。


「はかり知れない」といって
分からないでいるより

身近なことでも
分かっている方が
道が見つけやすいかもしれない。


ダラムサラでは蝉が鳴き始めた。

これから移動があるので
五偈投稿する。

次回は金曜日、
日本から。

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