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菩提心の称賛《宝珠の灯》第148偈

148)「大地に似る」から
「雲に似る」までの菩提発心を
「王子達の発心である」と、
不敗が『現観荘厳論』で説かれた。
 
 

 
「不敗(mi pham)」とは弥勒菩薩のこと。
 
弥勒菩薩の教えを無着が天界で聴いて、
人界に下ろした五つのテキストが、
弥勒の五法。
 
『現観荘厳論(げんかんしょうごんろん / mngon rtogs rgyan)』はその一つである。
 
『現観荘厳論』では、
主に修行の方法や修行する意識の性質、
修行の階梯について解説する。
 
その中に、二十二段階の菩提心を、
二十二の例で示す部分もある。
 
「それも、大地、金、月、火、
宝蔵、宝生、海、
金剛、山、薬、親友と、
如意珠、太陽、歌。
王、庫蔵と、大路、
坐騎、噴泉と、
琴瑟、河流、雲のような、
発心は二十二である。」
 
という二偈で、
 
大地のような発心から、
黄金(以下略)、新月、烈火、宝蔵、宝生、大海、金剛、須弥山、良薬、親友、如意珠、日光、歌声、王者、庫蔵、大路、坐騎、噴泉、琴瑟、河流、
雲のような発心までの、
二十二の発心の例をあげる。
 
これらは、大乗の五道十地に対応する。
 
二十二種類の発心のうち、
菩提心を起こしても衰える可能性があるのは、
第一の「大地のような発心」のみである。
 
「黄金のような発心」以上は、
大乗の道から外れることはない。
 
これらの詳しい説明は、
ツォンカパ大師の
『善説金鬘論?(ぜんせつきんまんろんlegs bshad gser gyi phreng ba)』
という大冊の中にある。

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