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菩提心の称賛《宝珠の灯》第323偈

323)全ての束縛からことごとく解放され、
無漏の最高の楽を得る
思は、その対象に安定堅固にある者。
彼らは、菩提心を保持すべき種姓である。


「無漏」と訳した部分は、

一般的に、
輪廻に落ちる原因となる「有漏」
輪廻から離れる「無漏」
とは別の意味で、

「漏れることが無い(‘pho med)」
という言葉。
輪廻から離れる因にもなり得るので、
「無漏」と訳した。

輪廻の束縛とは、
業や煩悩。

煩悩ではなくても
不快な心持ち、
善でも不善でもないが、
輪廻に居続けてしまう
現状維持の安心感や習慣なども

気づかぬながら
束縛になっている。


更には、
この人間の身体の現れなども、
輪廻の束縛なのかもしれない。

「人間だから、
しょうがない」
という束縛。


ありとあらゆる束縛、制限を超えて、

瞑想修行による
心身の最高の楽を得て、

思考を特定の対象に
揺れることなく
一定時間以上堅固に留めることができる者。

彼らには実現の道が見えている。


菩提心が導く、
最終目的地への。

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